今回のワインはワインセラーが壊れたぞ記念で、ボルドーの少し熟成が進んだ2011vtを抜栓しました。
真夏にセラーが壊れると大変です。その結果、我が家の冷蔵庫は、ワイン49本を収納する、事実上、ワインセラーに…。
というような苦労の上、早めに飲もうと思って抜栓した1本がボルドー、メドック2級格付のセカンドワイン、サンテステフのレ・パゴド・ド・コス2011です。
そんなワインの感想です。
約12年程利用して往ってしまった18本収納のワインセラーです。デイリーワインを収納するにはちょうど良いサイズだったのですが…。
目次
ボルドー格付2級サンテステフのセカンド レ・パゴド・ド・コス2011
生産者:シャト・コス・デストゥルネル
レ・パゴド・ド・コスはシャトー・コス・デストゥルネルのセカンドワインにあたります。シャトー・コス・ディストゥルネルはフランス、ボルドーのサンテステフ地区のワインです。
また、格付はボルドーのメドック格付2級で、かつ、2級の中でも次に格付の見直しが行われれば、1級候補と言われるスーパーセカンドの1つと言われいます。
また、サンテステフには1級格付のシャトーはなく、2級がコス・デストゥルネルとシャトー・モンローズの2シャトーのみとなっています。
ちなみに、格付3級がシャトー・カロン・セギュールの1シャトーのみです。
レ・パゴド・ド・コスは、平均樹齢35年のブドウを使用しています。
2011vtのボルドー地方の評価は5段階の「3」で、「ほぼ全般に素晴らしい出来栄えで、数々の傑出したボトルを生んでいる年」「洗練された軽くエレガントなワイン」とのことです(引用元:ボルドーワイン委員会(こちら))
また、ワイン・アドヴォケイト誌のロバート・パーカーJr氏のワインの評価(パーカーポイント)は、ファーストが91点、セカンドが88点とまずまずの評価となっています(当時)
ボルドー格付2級サンテステフのセカンド レ・パゴド・ド・コスの感想
濃厚だか、光にかざすと、美しく透き通るワインレッド。写真では紫色があり、ボルドーワインという感じですが、実物はあまり紫色は見えず、新鮮な血のような色です。
抜栓着後、まだ閉じているが、酸味を伴うチェリーなどの赤い果実、カシスとブルーベリーなどの黒系果実、豊富なスパイス、皮革、ココア、土っぽい香りなど。
抜栓30分後、しっかりとしたブラックベリーの良い香りがメインとして加わる。
ここでスワリングすると、腐葉土、スパイス、ブラックベリーなどの黒系果実、西洋杉、スミレの花、リコリスなどの非常に複雑な香り。
急に西洋杉の清々しい香りが、現れて驚かされる。
口に含むと、カシスやブラックベリーなどの黒系果実、プラム、カカオ、スパイスなどが、まだまだしっかりと残るタンニンと共に、口内を満たす。
余韻では、ブラックベリーとカシスのしっかりとした味わいと香りが長く残る。
非常に凝縮感があり、骨太な印象ですが、予想以上に滑らかで、たっぷりとした果実感があるところは、私がイメージするサンテステフの味わいです。
まだまだこれから熟成するという印象を受けます。
熟成途上のため、10年経過しても、まだ酸味を伴う果実味がしっかりとあります。こういうフレッシュ感が残るボルドーも非常に楽しめます。
抜栓1時間後、もともとの味わいに加えて、控えめだが、ブラックチェリーやクレーム・ド・カシスのような甘やかな果実の味わいが少しずつ現れてきている。
香りも同様従来の香りに加えて、やや控えめな、甘やかなブラックチェリーやクレームドカシスに加えて、クラッシュ・ド・ロックのようなスッとした香りを感じる。
やはり味わいの中心は、ややフレッシュな黒系ベリーのエレガントな果実味が美味しい! まだまだ若々しい。
抜栓2時間後、タンニンがこなれてくる。ブラックベリーなどの黒系ベリーの果実のピュアさが時間と共に強くなってきて、非常に美味しい!
そろそろ本領を発揮しつつあるのかも。でもまだまだかも。
抜栓2日目、酸味は抜栓初日よりは少し控えめになったものの。ブラックベリーとブルーベリーやブラックチェリーなどの黒系ベリーの果実味が豊富、リコリス、カカオ、スパイスなどの味わい。
滑らかな質感ですが、果実の凝縮感は相変わらず凄い。香りは一旦引いてる印象で、抜栓初日ほどではない。
2日目も力強く、また、エレガントな黒いベリーが美味しい!
さすが、ボルドーのメドック格付2級のシャトー・コス・デストゥルネルのセカンドワインと言えるのではないかと思える美味しさとポテンシャルでした。
2日目に香りが抜けてしまっている感が、何故なのかちょっと気になります。一旦引いているだけで、仮に3日目までワインを残していれば、また香りは戻ったんではないかとそんな気もしています。逆に言えば、それくらいに抜栓初日が鮮烈な香りでした。
サンテステフらしい圧倒的な凝縮感と骨太感、それでいて滑らかな質感、そして、10年経ってもフレッシュさが残る黒系果実、特に黒系ベリーのエレガントな美味しさ!
価格は若いヴィンテージで5500円台~と安くはないのですが、ボルドー・サンテステフの、メドック2級格付のワインのポテンシャルの一端を、セカンドワインのレ・パゴド・ド・コスを通して体感するのもまた素晴らしい経験ではないでしょうか。
私は7800円位で当時7年程経過した2011vtを購入し、3年程自宅セラーで寝かせてから抜栓しました。
まだまだ熟成しそうでしたが、エレガントな果実味を楽しむなら、固すぎることもなく、ちょうど良いタイミングだったと言えそうです。
今回の抜栓のタイミングをえられたのは、12年程お世話になったワインセラーのおかげです。このワインセラーが壊れたことで、急遽抜栓する気になり、いいタイミングの抜栓に繋がりました。
20,000円程でしたが、感謝して送り出したいと思います。
(こぼれ話)真夏にセラーが壊れると大変
1 緊急避難としてセラーのある部屋の冷房温度を下げる。とりあえず22度設定に…。16度~18度にしたかったけど、寒すぎる。
2 可能な限り冷蔵庫に無理やり突っ込む。しかし、そもそもセラーからワインが30本程溢れて冷蔵庫をかなり占拠中。
3 冷蔵庫を整理&食料を消費し、スペースを確保して、残りのワインを無理やり突っ込む。
4 結果、冷蔵庫に元々入っていたワインとセラーの緊急避難分のワイン合計49本を冷蔵庫に収納完了し、冷蔵庫は事実上、ワインセラーとなる。
5 「当面、Uber Eatsやな…」とボソッと一言が漏れる。
ボルドー格付2級サンテステフのセカンド レ・パゴド・ド・コスに合わせた料理
1 抜栓初日
・フォアグラがのったポテトグラタン~トリュフソース~:2400円。俺のグラタンby俺のフレンチ。@大阪市中央区。
・パテ・ド・カンパーニュ:980円。俺のグラタンby俺のフレンチ・イタリアン
あの「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」がご自宅で食べられる【俺のEC】
今日も家籠りでUber eatsで注文。2品とも逆さまになっていて、見栄えが悪いですが、味わいは問題無し。ほんとはもっと綺麗な盛り付けだったんだと思います。
ポテトグラタンは、フォアグラのコクのある旨味、トリュフの風味や香りが、たまらなくチーズ
ワインとのペアリングはボルドーワインと非
パテ・ド・カンパーニュは分厚く、そして大きくカットされていて、「俺の…」らしい、これでもかというサービスマインドを感じました。しっかりと豚肉が詰まったテリーヌで、スパイスが豚肉の旨味と個性を美味しく、
ワインとのペアリングは喧嘩せ
2 抜栓2日目
・熟成赤身肉サガリのステーキ(単品。240g):ソースはわさび風味醤油を選択。2800円。のりを 四ツ橋店。@大阪市西区。
今日も家籠りでUber eatsで注文。
焼き加減はレア。少し血が滴りそうな柔らかさと色合い。非常に歯応え
ソースをつけずに、そのままでも美味しい。「わさび風味醤油」もお肉とよく合います。家にあった「練りわさび」をつけてみると、「わさび風味醤油」よりも、わさびの清涼感が出てわさび好きにはこっ
結局、最後は「練りわさび」をお肉に乗せて、さらに「わさび風味醤油」につけて、美味しくいただきました。
ワ
ボルドー格付2級サンテステフのセカンド レ・パゴド・ド・コスの基礎情報
・ワイン名:レ・パゴド・ド・コス2011
・生産者:シャトー・コス・デストゥルネル
・生産地:フランス>ボルドー>サンテステフ
・葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン65% メルロー33% プティ・ヴェルド2%
・原産地呼称等:ACサン・テステフ。メドック格付2級
・気候や土壌:砂利質60%、粘土質40%
・評価:ポーカー・ポイント88点
・抜栓時期:2021.7
・インポーター:ラック・コーポレーション
・参考価格(ネットショップ):5500円台~(若いヴィンテージ)
・購入先:トスカニー(楽天市場)
2018年2月に2011vtを7800円位で購入。
トスカニー イタリアワイン専門店(楽天の公式ページ)
ボルドー格付シャトーのセカンド関連のおすすめ記事
・ル・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラスカーズ2009/シャトー・レオヴィル・ラスカーズ
8800円台~(若いヴィンテージ)。ボルドー・メドック格付2級筆頭のスーパーセカンドが造るセカンド・ワイン。当たり年2009vt。
熟したブラックベリーやブルーベリーなどの黒系果実、ヴァニラ、トリュフ、甘いスパイス、土っぽい香り。
口に含むと、程良く熟した黒系果実、クレーム・ド・カシス、スパイスなど非常に複雑な味わい。サンジュリアンのラスカーズのセカンドらしいエレガントな甘やかさが非常に感じられる。
・レゼルヴ・ド・ラ・コンテス1994
6000円位(若いヴィンテージ)。ポイヤックの貴婦人と称されるメドック2級格付のシャトー・ピション・コンテス・ド・ラランドのセカンドワイン。
熟した黒系果実、バニラ、ココア、お香、生肉、ホワイトチョコなど重層的で複雑さを感じる香り。口に含むと、良く熟したブルーベリー・ブラックベリーなど黒系果実、生肉、ココア、ホワイトチョコなど様々な味わい。全体のバランスは良く、熟成による独特な芳香と、濃厚にしてエレガントな味わいのワインとなっている。
アルタ・エゴ・ド・パルメ2011/シャトー・パルメ
10,000円位~(若いヴィンテージ)。ボルドーのマルゴー地区のメドック格付3級のシャトー・パルメのセカンドワイン。
香りは熟したブラックベリー、カシス、西洋杉、土っぽさ。複雑で多様な素晴らしい香り。程よく熟した黒系果実、酸味と旨味、果実味は豊富でぎっしり。凝縮感が凄いですが、ビロードのような滑らかなボディ、柔らかいマイルドな味わいで、熟成により素晴らしいワインになっていました!