目次
ボジョレーのモルゴン1995 ルーデュモン・レア・セレクション
ボジョレー・ヌーボー解禁で沸いている世の中を横目に、というわけではありませんが、ボジョレー・ヌーボーと同じボジョレー内にあるモルゴンという地区、同じブドウ品種のガメイ種で造られたワインです。
しかも、このワインは1995年のブドウで造られたワインです。
ということは、24年も熟成させたワインです。
ある意味ボジョレー・ヌーボーの真逆に位置づけられるワインではないでしょうか。
私も最近知ったのですが、このボジョレーのモルゴン地区は骨太な凝縮感のある長期熟成向きのワインができるとのことです。
日本ではいわゆる新酒であるヌーボーがメジャーになっていますが、普通に熟成するACボジョレー、長期熟成するACモルゴンなど、ガメイ種のワインやボジョレー・ワインにも多様な側面があります。
さて、モルゴンの24年物はどんな顔を見せてくれるのか楽しみです。私も初めての経験です。
モルゴンの生産者のルー・デュモン
生産者の情報については、下記をご参照ください。
【過去の記事からの引用・抜粋】
詳細はエノテカオンライン「ルー・デュモン」をご参照ください。
ブルゴーニュワインへの探究の道を私に開いてくれた大好きなルーデュモン(このブログの他の記事)。
日本人の仲田晃司氏が自分の手でワインを造ってみたいという夢を抱いて単身渡仏し、各地の醸造家のもとで修業の上、ついにはブルゴーニュでワイナリーを設立。そのワイナリーがルーデュモンです。ネゴシアン(葡萄を買付し、醸造はワイナリーで行う)ものをリリースし、現在は自ら畑を所有し葡萄栽培から一貫したワイン造り(ドメーヌもの)もされています。
10年以上前に、コミック「神の雫」に掲載された生産者です。そして、少し前にNHKの「仕事の流儀」でルーデュモンが紹介され、日本でさらに火が付いた感があります。そのNHKで放映された際のワイン造りへのこだわりぶりは同じ日本人として誇らしく思うほどでした。
また、有名な話となりましたが、ブルゴーニュの神様故アンリ・ジャイエ氏から薫陶を受けたことも素晴らしい生産者の証だと言えるのではないかと思います。
・「ルー・デュモン レア・セレクション」について
ルーデュモンのラインナップの中でもレア・セレクションは、ルーデュモンが生産者の蔵出しの古酒の中から、コストパフォーマンスの優れているものを瓶単位(シュル・ピルと言う)で買い付けし、ルーデュモン名義でリリースしているものです。
よって、ブドウの生産や醸造はルーデュモンではない生産者が行っていることから、仲田氏の優れたテイスティング能力に触れることができるワインとも言えます。
モルゴン1995 ルーデュモン・レア・セレクションの感想
熟成した独特な香りがする。
フレッシュな果実の香りは全く感じない。
土、きのこ、大地の香りをイメージする。
口に含むと、少し酸味と渋味を感じる。そしてスパイスの要素がある。赤系・黒系果実の要素はあまり感じない。
恐らく知らなければガメイ種とは全然分からない。
しかし、ガメイであることを認識した上で味わうと、ボジョレーらしい味わいの延長線上にあることは何となくわかる。
その後、開いてくると、優しい香りに変わってくる。
そして、味わいは少し甘やかさを伴ってくる。
さらに時間かけると、少し出汁のような香りと味わいのニュアンスを感じる。
旨味がある味わい深いイメージと思っていただくといいと思います。
残念ながら、味わいについての表現があまり思い浮かびません。
経験がないためと思います。
オールド・ヴィンテージのイメージであることは間違いはなさそうです。
では美味しくないのかと言われれば、これが非常に美味しいんです。
妻と一緒にいただきましたが、二人とも美味しいという感想は一致しています。
ボジョレーのガメイにこんな一面もあるのか?
または、モルゴンが特別なのか?
それとも熟成のなせる業なのか?
はたまた若いモルゴンはどんな感じ?
たくさんの疑問が頭に浮かびました。
まだまだ修行と探究が足らなかったようですので、今後、ボジョレー、そしてモルゴンへの楽しい探究と修行の旅が待っていそうです。
余談ですが、抜栓当日は大阪高島屋の地下のワイン売場でボジョレー・ヌーボーを6種類ほどテイスティングさせていただきました。
その後、自宅で少し前に購入していた、このワインを抜栓して対比的に飲みました。
ボジョレー・ヌーヴォーは酸味の少ない、少し甘味のあるストロベリーのイメージですが、モルゴン1995は、言って見ればキノコと大地、そして出汁のイメージでした。
あくまでイメージの世界です。
高島屋では、ルロワ、アンリ・フェッシ、ジョゼフ・ドルーアンなどのボジョレー・ヌーボーをテイスティングさせていただきました。
美味しいワインばかりをいただきました。
このクラスを飲むとボジョレー・ヌーボーも本当に美味しいです。
価格もかなりしますけど…
個人的には、ヌーボーである必要はないので、普通のACボジョレーやACボジョレー・ヴィラージュの方がさらに好みです。
今後もボジョレーを色々と飲んでいこうと改めて感じた1本でした。
モルゴン1995 ルーデュモン・レア・セレクションの基礎情報
・ワイン名:モルゴン1995
・生産者:ルーデュモン レア・セレクション
・生産地:フランス>ブルゴーニュ>ボジョレー>モルゴン
・葡萄品種:ガメイ100%
・原産地呼称:ACモルゴン
・参考価格:2000円台~
・購入時期/抜栓時期:2019.06./2019.11.
・購入先:エノテカオンライン
エノテカのクラブエノテカプレミアム(VISAカード)の特典であるケースオーダー20%割引で、2500円位で購入。
モルゴン1995 ルーデュモン・レア・セレクション関連のおすすめ記事
ブルゴーニュ・ルージュ1999 ルーデュモン レア・セレクション
20年経ったACブルゴーニュが、へたらず、しっかりと多彩な香りや味わいを見せてくれました。3500円程で購入できたので、非常に価値ある美味しい1本でした。