今回は、2023年2月に、ルーデュモンのACブルゴーニュ・ルージュのヴィンテージ違い3本を飲み比べた時の感想です。
一時、ルーデュモンは毎ヴィンテージをダース買いして、エノテカのレンタルセラーに預けていました。
現在も残っているワインで、最も古い物が2014vtです。
そこで、2014vtのヴィンテージの評価をチェックして、同一評価のヴィンテージである2016vt、2018vtの合計3本を選んで飲み比べしています。
熟成という切り口で楽しむために、ヴィンテージ間の評価の差をなくして、飲み比べしてしています。
そんなワインの飲み比べの感想です。
本ページはプロモーションが含まれてい
また、お酒に関する情報が含まれているため、20歳以上の方を対象としています。
目次
ルーデュモンのACブルゴーニュ・ルージュについて
ルーデュモンのACブルゴーニュ・ルージュの情報は、購入先のエノテカから抜粋・引用しています。
2020vt について (本記事執筆時リリース中のvt)
外観は輝きのあるルビーの色調。グラスに注ぐとレッドチェリーやラズベリーなどのフレッシュな赤系果実のアロマと、クローブのようなニュアンスがグラスの中から立ち上ります。凝縮したベリーの風味が口の中に広がり、きれいな酸ときめ細やかなタンニンが印象的。シンプルな鶏のソテーや軽いトマト煮込みなどと一緒に愉しむのがおすすめです。
ブルゴーニュ・ルージュは、ニュイ・サン・ジョルジュ村のACブルゴーニュが約28%、ビオディナミによるメルキュレー村内のACブルゴーニュが約10%、自社畑もの(「Bourgogne Rouge Vieilles Vignes」)が約2%、残りの約60%はAOCフィサン、マルサネ、AOCオート・コート・ド・ニュイを格下げしてブレンドしています。平均樹齢30年以上。収穫量50hl/ha。天然酵母のみで発酵させ、新樽比率20%のカヴァン社製ジュピーユ産オーク樽で18ヵ月間樽熟成。無清澄、ノンフィルターで瓶詰めされています。ACブルゴーニュ・ルージュの域を超えた、気品と艶のある味わいです。
詳しくはこちら(エノテカオンラインのページ)
ACブルゴーニュ・ルージュの生産者:ルーデュモン
今回抜栓したACブルゴーニュ・ルージュの造り手は、ブルゴーニュのルーデュモンです。
ブルゴーニュワインへの探究の道を私に開いてくれた大好きなルーデュモン。
日本人の仲田晃司氏が自分の手でワインを造ってみたいという夢を抱いて単身渡仏し、各地の醸造家のもとで修業の上、ついにはブルゴーニュでワイナリーを設立。そのワイナリーがルーデュモンです。
ネゴシアン(ブドウを買付し、醸造はワイナリーで行う)ものをリリースし、現在は自ら畑を所有してブドウ栽培から一貫したワイン造り(ドメーヌもの)もされています。
コミック「神の雫」に掲載された生産者でもあります。
そして、少し前にNHKの「仕事の流儀」でルーデュモンが紹介され、日本でさらに火が付いた感があります。そのNHKで放映された際のワイン造りへのこだわりぶりは同じ日本人として誇らしく思うほどでした。
また、有名な話となりましたが、ブルゴーニュの神様故アンリ・ジャイエ氏から薫陶を受けたことも素晴らしい生産者の証だと言えるのではないかと思います。
詳細はこちら(エノテカオンラインのページ)
ルーデュモンのACブルゴーニュルージュ’14’16’18の比較テイスティングの感想
いつもと違い、同じ造り手の同じワインの異なるヴィンテージである、2014vt、2016vt、2018vtを並べて抜栓して、各ヴィンテージを比較してテイスティングした感想をまとめています。
今回はなるべく熟成をテーマとして飲み比べをしたかったので、各ヴィンテージの評価は5段階の「普通」の上の「良い」に統一しました。
敢えて「非常に良い」などは避けて、熟成以外の要素を少しでも排除しています。
まずグラスに注いで外見をチェックすると、2014vtと2016vtは色にはオレンジ色が加わった印象です。
2018vtは果実味が豊富そうで、フレッシュ感を想像させます。
各ヴィンテージは既に見た目から違いが感じ取れます。
香りはいずれのヴィンテージも、スミレの花などの花束のような素晴らしい香りが感じられます。
特に、2014vtは開いてくると、バラの花の香りが漂い、最もエレガントです。
口に含むと、2018vtは繊細なタンニンを感じ、渋味があります。
2014vtと2016vtはタンニンや渋味は感じないです。
なお、2018vtも開くとほとんど感じなくなります。
抜栓は2023年2月ですので、2018vtでも相応の時間が経過していますし、2014vtに至っては8年以上経過しています。
しかし、フレッシュな果実の味わいは、程度の差こそあれ、いずれのヴィンテージにも残っています。
グラスに注いでからのワインの開き方にも違いがあり、若いヴィンテージ程、変化の幅は大きいです。
若いヴィンテージ程、ゆっくりとエレガントに、そして、美味しくなっていきます。
ワインが開いて来ると、いずれのヴィンテージも酸味が取れていき、透明感のある、ほのかで、上品な甘やかさがより感じられるようになります。
ルーデュモンのワインで良く感じる美味しさです。
時間と共に、優しい透明感のあるエレガントな赤系果実、そして、洗練された果汁のエキスや出汁を飲んでいる印象になって行きます。
この点で最もエレガントで美味しいかったのは2014vtでした。
2018vtと2014vtの4年間の熟成による差は、スタート地点の違いを生んでいたようです。
そのため、2014vtの方が時間と共に、エキスや出汁感がより洗練されていきます。
つまり、抜栓からの経過時間が同じだと、より洗練された印象になるのは、熟成期間が長い2014vtということだと思います。
そして、2014vtの方が抜栓後にヘタるのも早いと予想していましたが、幸いにもヘタる前に飲み切っています。
じっくりと開かせて変化を楽しむのは、2018vtの方が楽しめます。
時間経過と変化の大きさを考えると。2018vtが最も印象深いです。
1本のワインの一生を感じることができると言えそうです。
若かりし時、成熟、そして、終末への段階。
逆に、2014vtは抜栓地点から一定の成熟をしていて、既にエレガンスを身に付けています。
一定の熟成の段階から、抜栓後にさらに洗練され、よりエレガントになっていくイメージです。
少しずつ異なる熟成の違いを試すのも非常に面白いですね!
ACブルゴーニュは熟成は10年位が限度かなと思い込んでいましたが、2014vtが現在9年目なので、少なくともルーデュモンは10年超えて熟成させても問題なさそうです。
今後、ワインセラーのワインをさらに熟成させて、飲み比べるヴィンテージの差も広げて、例えば、リリース直後、8年後、16年後位の飲み比べなんかもしてみたいですね。
ワインは色んな楽しみ方がありますね。
ルーデュモンのACブルゴーニュルージュ’14’16’18の基礎情報
・ワイン名:ブルゴーニュ・ルージュ2014、2016、2018
・生産者:ルーデュモン
・生産地:フランス>ブルゴーニュ>
ニュイ・サン・ジョルジュ村のACブルゴーニュが約28%、ビオディナミによるメルキュレー村内のACブルゴーニュが約10%、自社畑もの約2%、約60%はACフィサン、ACマルサネ、ACオート・コート・ド・ニュイを格下げしてブレンド(2020vtの情報)
・原産地呼称等:ACブルゴーニュ
・葡萄品種:ピノノワール
・栽培・醸造法等:平均樹齢30年以上。収穫量50hl/ha。天然酵母。カヴァン社製ジュピーユ産オーク樽で新樽比率20%で18ヵ月間樽熟成。無清澄・ノンフィルターで瓶詰め。(2020vtの情報)
・インポーター:(株)ヌーヴェル・セレクション (公式ページはこちら)
・参考価格(ネットショップ):4000円台~
・購入時期:2014vt:2017.04、2016vt:2019.06、2018vt:2021.03.
・抜栓時期:2023.02.
・購入先:エノテカオンライン(公式ページはこちら)
エノテカオンラインのクラブエノテカプレミアム(VISAカード)の特典であるケースオーダー20%割引で、2014vtと2016vtを3300円台、2018vtを3500円台で購入。
ルーデュモンのACブルゴーニュの白ワイン関連のおすすめ記事
今回はルーデュモンのACブルゴーニュ・ルージュ2014、2016、2018の3本を飲み比べしました。
収穫年から4年~8年超経過した各ヴィンテージの熟成の違いの感想をまとめました。
いずれのヴィンテージも熟成の違いは感じられますが、同一の方向性を持った非常に美味しいワインであることを改めて感じさせられました。
やっぱりルーデュモンは美味しい!
下記は同じくルーデュモンが造るブルゴーニュ・ブランです。
・ブルゴーニュ・ブラン2017/ルーデュモン
ふくよかでコクがあり、それでいて爽やかなワイン! 3000円台~。
バナナ、トロピカルフルーツ、柑橘類、白い花、ハーブ、バター、ブリオッシュなどの香り。
口に含むと、トロピカルフルーツ、バナナ、バター、緑のハーブ、ライム、塩のミネラル、バニラなどの味わい。
・ブルゴーニュ・ブラン・キュヴェ・ファミーユ2016
ビオディナミ認証。3300円位~。
白い花々、グレープフルーツなどの柑橘系果実、バター、ナッツなどの多様な香り。
口に含むと、洋梨、グレープフルーツ、リンゴ、ナッツ、バターなどの多様な味わいがします。