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サン・ロレンツィオ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ2013について
キャンティと言えば、私の中ではお値打ちイタリアワインの代名詞です。2000円位まででかなり美味しいワインを見つけることができる印象です。
ちなみに、お値打ちで美味しいキャンティ(イタリアワイン全般含む)を探すなら、下記書籍はおすすめです。神の雫ファンも以外の方も参考になると思います。私もイタリアワインでお値打ちなものを探すときはよく参考にしています。
さて話を戻すと、このカステッロ・ディ・アマのサン・ロレンツォは、実際に飲んでみると、お値打ちワインとは全く異なり、別格でした。なぜ別格なのかはキャンティの中での格付と、サン・ロレンツォという畑の優れたテロワールが影響しているようです。もちろん、テロワールを活かす生産者の素晴らしさがあってのことだと思います。
まずキャンティの格付を整理しておくと、イタリアの保証付き統制原産地呼称がDOCGで最上位、その下が統制原産地呼称DOCとなっています。その下に地理特性表示ワインとしてIGTがあります。
キャンティとキャンティ・クラシコはいずれもDOCGクラスです。両者は生産エリアが異なり、特定のエリアだけがクラシコを名乗ることができます。なお、クラシコはキャンティ地域よりも古くからキャンティを生産していた地域です。
さらにキャンティ・クラシコは、キャンティ・クラシコとキャンティ・クラシコ・レゼルヴァに分かれ、後者の方がより厳しい条件を満たしたものでないと名乗ることができません。
さらに、2013年に設けられたグラン・セレツィオーネは、レゼルヴァよりもさらに厳しい条件を満たしたワインだけが名乗ることができます。グラン・セレツィオーネはキャンティ・クラシコ全体の約5%だけが認定された非常に厳しい条件が課されています。
下記引用部分は購入先のエノテカのページから抜粋しています。
グラン・セレツィオーネの規定
1.自社畑のブドウを100%使用すること。
2.収穫から30ヶ月以上を経て出荷。(瓶熟3ヶ月を含む)
3.アルコール度数13%以上。
4.厳しい感応検査による品質基準をクリアすること。
ワイン名にある「サン・ロレンツォ」は、畑の名称とのことです。標高は高い丘に位置することで、凝縮感のあるボディですが、酸味が生き生きとしてフレッシュさを感じることができるようです。
サン・ロレンツォとは
この場所は風通しの良い渓谷地帯にあるため、ブドウはカビなどの影響を受けることなく健康に育ちます。土壌は適度に粘土頁岩が含まれた石灰質土壌で、標高は461~525mとキャンティ・クラシコでも特に高い丘に位置するため、この畑からは綺麗な酸と豊かなミネラルを含む生き生きとしたフレッシュでエレガントな味わいのワインが生まれます。
キャンティ・クラシコの生産者のカステッロ・ディ・アマについて
生産者の情報はエノテカオンラインから抜粋・要約しています。
「カステッロ・ディ・アマ」について
詳細はこちら(エノテカオンラインのページ)キャンティ・クラシコの名門カステッロ・ディ・アマは、独特のスタイルや一貫性などによって世界最高レベルのワイン造りを行っています。
それまでのキャンティ・クラシコでは考えられないような上級キュヴェを発表し世界中から評価を受け、2003年には『ガンベロ・ロッソ』誌のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、これまで30年間に渡ってイタリアワインの最前線で活躍してきました。
そして、今回さらなる名誉ある評価を受けることになりました。サン・ロレンツォ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ2010年が、世界屈指のワイン専門誌として有名なワインスペクテーター誌の2014年トップ100ワインにおいて6位に選ばれました。しかも、イタリアワインとしてトップ10内へ唯一ランクインするという快挙を成し遂げ、全てのイタリアワインの頂点に輝いたのです。
■ワインスペクテーター誌のトップ100ワインとは
ワインスペクテーターの100点満点法によって90点以上を獲得した5,400本を超えるワインに対し、「品質」(獲得点数から判断)、「コストパフォーマンス」、「稀少性」(生産あるいは輸入ケース量から判断)の3つで、ワインに優先順位を付けていき、これらの基準で毎年トップ100を選出します。
カステッロ・ディ・アマのサン・ロレンツォ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネの感想
甘く熟したストロベリーやレッドチェリーなどの赤系果実の華やかな香りと、煮詰めたようなブルーベリーなどの黒系果実のふくよかな香りがする。そして花の香りが漂う。
サンジョベーゼを研ぎ澄ますとこんな感じになるんだろうかという華やかな香り。
口に含むと、タンニンは豊富で、黒系果実の果実味の凝縮感も凄い。また、程良く酸味もあり、赤い果実のフレッシュさも併せ持っている印象。
1000円程度からキャンティはあり、いろいろと昔から飲んでいますが、ハッとさせられるキャンティには初めて遭遇しました。
そして、う~んと唸るような美味しさでした。
軽やかさの中に、果実の旨味と凝縮感、華やかな素晴らしい香り。味わいはタンニンがまだまだこなれておらず、もっと熟成させた時に、素晴らしいポテンシャルを発揮しそうです。
キャンティは早飲みという先入観から早く抜栓してしましましたが、このワインに関しては、まだまだ熟成していきそうです。
キャンティの概念を大きく変えてしまうワインです。キャンティにしては高価ですので、なかなか簡単にリピートが難しいですが、いつかは熟成させたこのグラン・セレッティオーネを飲みたいと思います。
カステッロ・ディ・アマのサン・ロレンツォ・キャンティ・クラシコの基礎情報
・生産地:イタリア>トスカーナ州>キャンティ
・葡萄品種:サンジョヴェーゼ80%、マルヴァジラ・ネラとメルロー20%
・参考価格:6500円位~
・ポイント:ワインアドヴォケイト93点、ワインスペクテーター94点
・原産地呼称、格付:DOCGキャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ。
・購入先:エノテカ
エノテカ・オンラインのおすすめの活用方法のポイントを解説
エノテカオンラインを活用して、ワイン・ライフをもっと楽しめるような便利なサービスなどのおすすめポイントや、ワインを少しでもお値打ちに購入するおすすめの方法などを紹介しています。
カステッロ・ディ・アマのサン・ロレンツォ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ関連のおすすめ記事
このクラスのイタリアワインですと、アレグリーニのアマローネ、プルノットのバローロ、レナート・ラッティのバローロ・マルチェナスコとバローロ・ロッケあたりと比較しないと、見劣りがしそうです。
どれも素晴らしいワインですが、いずれも5000円オーバーと高価なワインばかりです。
・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ2010 アレグリーニ
9000円位。手間暇をかけた独特な製法と長期の熟成により実現する、妖艶な香りと魅惑的な味わいの、独創的な非常に素晴らしいワインです。1度はぜひ飲んでいただきたいワインの1つです。
・バローロ2013 プルノット
6000円位。まだまだ熟成過程と思われますが、味わいはしっかりしていて、しかし、どっしりではなく飲み口はスムーズで上品です。多様性と複雑性があり、飲みごたえはかなりあります。今飲んでも美味しいワインです。
・レナート・ラッティ生産者来日イベントで試飲したバローロ・マルチェナスコとバローロ・ロッケ。
来日されたのはオーナー・ファミリーのピエトロ・ラッティ氏。気さくな語り口によるワインの説明を聞きながら、素晴らしいワインを6種類テイスティングしました。
カステッロ・ディ・アマのサン・ロレンツォ・キャンティ・クラシコ・グラン・セレツィオーネ関連のおすすめワイン
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