2023年3月7日から10日の4日間、東京ビッグサイトで開催された『FOODEX JAPAN 2023』に、ビジネスフランス様(在日フランス大使館 フランス貿易投資庁 ビジネスフランス)から2022年に続いて招待をいただきました。
今回はフランスパビリオンの4ブースでワインを試飲させていただきました。
本記事では、試飲したワインの簡単な情報と感想を整理しています。
目次
『FOODEX JAPAN 2023』とは
今回参加した『FOODEX JAPAN 2023』は、下記「FOODEX JAPANとは」に記載のとおり1976年から続く歴史のある展示会で、今年で48回目です。
FOODEX JAPANとは
日本とアジア、世界をつなぐ国際食品・飲料展として
食に関わる皆様と共働し、食の新たな価値を創造する展示会です。
INTRODUCTION
「FOODEX JAPAN/国際食品・飲料展」は、アジア最大級の食品・飲料展示会です。
1976年より毎年開催している本展示会は、今回2024年で49回目を迎え、出展者・来場者双方のビジネス拡大に絶好の場として、 毎回関係各位から高い評価を得ています。
私たちは、“食”にかかわる最新情報の提供と、より良いサービスの提供を通じて、食品業界の更なる発展に貢献して参ります。
FOODEX JAPAN 2024 国際食品・飲料展(公式ページはこちら)
下記は2023年実績(速報)です。情報元は『FOODEX JAPAN 2024』ページ内のこちら
・出展(食品・飲料メーカー・商社等):世界60ヵ国・地域、2,562社/3,144ブース(国内976社/1,176ブース、海外1,586社/1,968ブース)
・来場登録者数:73,789名
私のようなワインを中心に飲食に関心のある一般人にとっては、目移りする程、楽しいイベントですが、本件展示会自体は、食にまつわる業界の方々の情報収集や新たな価値の創造、そして、ビジネスの拡大の場などとして提供されています。
FOODEX JAPAN 5つの約束
FOODEX JAPANはアジア最大級の国際食品・飲料総合展示会として、世界の食に関する課題解決のため、以下のソリューションを提供します。
01:日本全国、世界各国からの出展者と来場者の商談機会の最大化
02:日本食輸出の促進、海外における日本食市場の開発
03:健康増進・環境配慮につながる商品開発の促進
04:省人化、簡便化、労働生産性の向上につながる技術開発・導入の促進
05:フードロスに対応する新技術・新ビジネスの開発と啓発、代替食および未利用資源の活用、SDGs達成に寄与する食品生産の啓発
FOODEX JAPAN 2024 国際食品・飲料展(公式ページはこちら)
よって、業界関係者しか入れません。実際に私が訪問したフランスパビリオンのブースでもワインなどの商談が多数行われていて、お邪魔にならないように拝見(試飲)していました。
『FOODEX JAPAN 2023』、フランスパビリオンで試飲した各ワインの感想
本章は試飲した全てのワインの簡単な感想と情報です。
今回は新型コロナによる移動制限もなくなり、フランスからもワインの造り手を始め、多くの関係者の方が来日されていました。
昨年と比較にならないほど、多数出展されていました。造り手の話を直接聞けるのは、非常に参考になります。
そんなフランスパビリオンの多数のブースの内、4ブースを回り、様々なワインを試飲させていただきました。
下記は訪問したブースの出展者名と、試飲したワインの生産地です。
ラングドッグ地方が重なっていますが、ラングドッグの2出展者を始め、4出展者とも個性が全く異なるワインばかりで、非常に良かったです。
1 シャトー・ピュエシュ・ルドン Chateau Puech Redon
ラングドッグ
2 フォンカリュー・ヴィンヤーズ LES VIGNOBLES FONCALIEU
ラングドッグ
3 プロデュクタ・ヴィニョーブル PRODUCTA VIGNOBLES
ボルドー
4 マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION
プロヴァンス
各出展者やワインの情報はブースで説明を受けた内容と、後日、『FOODEX JAPAN 2023 出展者リスト』(ビジネスフランス様からいただいた上記写真の小冊子。)や、『TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS』(※)や各企業・ワイナリーのWEBページから収集しています。参照URLも記載しています。
各ワインの情報源
・各ブースで説明を受けた内容
・『FOODEX JAPAN 2032 出展者リスト(デジタル版はこちら)
・『TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS』WEBページ(こちら)
・各出展企業やワイナリーなどのWEBページ
※TASTE FRANCE-WINE & SPIRITSとは、ワイン&スピリッツ市場に特化した、フランスのサプライヤーと外食産業及び小売り市場のバイヤーを繋げるエクスパートツールです。2018年の開設以降、6000以上のプロフェッショナルが既にご登録下さり、プラットフォームのカタログには17000以上のアイテムが掲載されています。プロフェッショナルバイヤーの皆様のご登録は無料です。是非このプラットフォームをご活用ください(『TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS』の「about us」より)
なお、口頭で聞いた内容の私の走り書きのメモや、英文や仏文のWEBページをチェックしているので、正確性には欠ける内容となっています。(語学力はほぼゼロ)
もし関係者の方が御覧になられて内容の修正が必要でしたら、お手数ですが、その旨ご案内いただければ修正いたします。
シャトー・ピュエシュ・ルドン Chateau Puech Redon
ナチュラルワインの微発泡・白、オレンジワイン、赤ワインの3種類を試飲させていただきました。
共通していたのは、ナチュラルワインによく感じる独特な風味を全く感じませんでした。
そして、非常に柔らかく優しい味わいでした。また、非常に瑞々しい果汁のような印象でした。
柑橘類など1つ1つのフルーツは強い主張をすることもありません。全体でフルーティという印象です。
ナチュラルワインらしい、まさにナチュラルな味わい・香りのワインと感じました。
下記はお話いただいた内容の抜粋です。
所有している52haのブドウ畑は全てオーガニック栽培を行っている。内、18haはナチュラルワインを造っている。
無清澄・無濾過、化学物質不使用、自生酵母(ブドウの房についている酵母を使っている)使用、SO2はやむを得ない場合のみ使用などを実践している。
現在、インポーターを探しているところです。少しずつでも良いので、長い期間の取引を考えて欲しい。」
Cyril CUCHE氏(ワインメーカー(vigneron))の当日の説明。
環境と持続可能な開発を尊重する意志を持って、全ての有機ワインを栽培、生産、醸造、瓶詰めしています。
醸造は土着酵母のみで行われ、無添加です。無清澄・無濾過です。亜硫酸塩を含まないか、最大で 15mg です。
テロワールの可能性を最大限に引き出すことができます。(『FOODEX JAPAN 2023 出展者リスト』こちら )
TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS | こちら |
Chateau Puech Redonの公式ページのURL | こちら |
ワイン名 | POUR DE VRAI 白 2022 |
生産者 | シャトー・ピュエシュ・ルドン |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | ヴィオニエ100% |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | マセラシオン15日。
天然酵母、添加物無し、無濾過・無清澄、SO2無添加。 オーガニック(ユーロリーフ、AB認証取得) アメリカやカナダなどに輸出している。 |
テイスティングコメント
フローラル、かつ、オレンジやプラムも少し感じるフルーティな香り。
口に含むと、酸味もあるけれど、優しいオレンジなどの柑橘類をイメージする優しい味わい。
僅かな澱が感じられ、よりフルーティに感じさせてくれます。
非常にナチュラルな味わいの丸みのある優しいワインです。
ワイン名 | SENSITIVE オレンジワイン マセラシオンした白 |
生産者 | シャトー・ピュエシュ・ルドン |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | グルナッシュ・ブラン40%、ヴィオニエ30%、ルーサンヌ25%、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン5% |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | 天然酵母、添加物無し、無濾過・無清澄、SO2無添加。
ブドウジュースを瓶詰めしたようなイメージです。 醗酵途中の15~20g程度の糖分が残っているいる内に、温度を下げて醗酵を遅らせ、瓶詰めして落ち着いたら常温に戻し、瓶内で醗酵が続き、微発泡となる。 15日から1ヶ月間醗酵させる。時には、3ヶ月位かけることもある。 |
テイスティングコメント
白い花、柑橘類、セージ、ハーブなどの優しく柔らかい香りが漂う。
口に含むと、微発泡が心地よい。少し酸味・苦みがあり、ジューシーで優しい柑橘類や南国果実などの味わいがする。
身体との親和性が高く、スッと吸収していくような優しい味わいです。
非常に瑞々しく美味しいです。
ワイン名 | LE SOURIRE D’ISAURE 赤 2021 |
生産者 | シャトー・ピュエシュ・ルドン |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | ムールヴェードル70%、グルナッシュ・ノワール30% |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | 天然酵母、添加物無し、無濾過・無清澄。
オーガニック(ユーロリーフ、AB認証) ふたつの品種がお互いを補完し合う完璧な組み合わせ。スウィートなグルナッシュにムールヴェードルの複雑さと力強さが融合。その土地のストーリーを語るワインです。作り手の魂の色を是非を賞味ください。 熟成も5年から10年位でも可能。 アルコール度数は12から12.5%。 超熟のものは13~15%とアルコール度数が高いワインもあるが、度数が高いから超熟という訳ではなく、タンニンなどのバランスを考えることで可能となる。 ポイントはバランス。
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テイスティングコメント
独特な良い香りがします。そして、ローストした木、優しいフルーツ、プラムなどの香り。
口に含むと、少し酸味がある優しいフルーツの味わい。極繊細なタンニンを豊富に感じる。
通常のムールヴェードルやグルナッシュと比較して、タンニンが非常に繊細で、刺激が少なく、味わいもナチュラルで優しい印象です。
フォンカリュー・ヴィンヤーズ LES VIGNOBLES FONCALIEU
1967年にオード県のアルザンに設立された弊社はラングドックの中心部に根差した生産者協同組合です。弊社を構成する801の生産者は、シテ・ドゥ・カルカソンヌの丘陵地帯から地中海の海岸まで、テロワールの最高のものを引き出すために日々取り組み、消費者の好みに合わせた特別なワインや喜びのためのワインを生産しています。協力することへの価値観によって団結した生産者は、より責任のあるブドウ栽培を手がけるため、信頼性、協調性、ノウハウ、イノベーションを育みます。
(『FOODEX JAPAN 2023 出展者リスト』こちら )
TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS | こちら |
LES VIGNOBLES FONCALIEUの公式ページのURL | こちら |
北の斜面と言うの名のワインで、年間900万本生産している。
ワイン名 | LE VERSANT GRENACHE ROSÉ 2021 |
生産者 | フォンカリュ・ヴィンヤーズ |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | グルナッシュ100% |
原産地呼称等 | IGPペイドック |
その他 | 土壌、植物、ミクロクリマ(微気候)の最も最適な区画。
最適な栄管理と収量制限 (TASTE FRANCE-WINE & SPIRITSより抜粋(こちら)) EVE VERGAN 取得 |
テイスティングコメント
白桃、白い花、柑橘類などのフルーティさと、爽やかさ、少し優しい酸味をイメージする香り。
口に含むと、少し甘味と酸味がある。フレッシュでジューシーな白桃や柑橘類のフルーツ、ハーブなどの味わい。
瑞々しいフルーティな味わいで、美味しいです。
若くして飲むことが前提のワイン。未輸入。
ワイン名 | LE VERSANT SAUVIGNON 2021 |
生産者 | フォンカリュ・ヴィンヤーズ |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | ソービニヨンブラン100% |
原産地呼称等 | IGPペイドック |
その他 | ピュシェリック (ラングドック・ルシヨン) 近くの日当たりの良い北向きの丘の中腹にあります。
土壌は湿気を保持し、植生の良好な発達を可能にする粘土石灰質泥灰土で構成されています。 LES VIGNOBLES FONCALIEUの公式ページのURLより抜粋・引用(こちら) オーガニック(ユーロリーフ、AB認証取得) EVE VERGAN 取得 |
テイスティングコメント
オレンジ、緑のハーブ、柔らかく、ほっこりとした丸みのある香り。
口に含むと、白桃、柑橘類、南国果実、少し複雑味も感じる味わい。
ソーヴィニヨンブランにしては、緑っぽさがほどんど感じられず、僅かなほんのりとした甘味が、スッキリさを優しい味わいにしてくれます。
熟成させて飲むタイプ。
ワイン名 | EXTRAIT DE ROMARION VIOGNIER 2021 |
生産者 | フォンカリュ・ヴィンヤーズ |
生産地 | ラングドック |
ブドウ品種 | ヴィオニエ100% |
原産地呼称等 | IGP.ペイドック |
その他 | アンセルヌ (ラングドック ルシヨン地方) の近く、北向きの日当たりの良い丘の中腹にあります。
白い土壌(砂質の石灰岩シルト)で構成される土壌。 最適な栄養管理と除芽で収量をコントロール。 LES VIGNOBLES FONCALIEUの公式ページのURLより抜粋・引用(こちら) 大樽で熟成。 |
テイスティングコメント
緑のハーブ、丸みのあるパッションフルーツなどの南国果実、奥行きのある香り。
口に含むと、トロピカルフルーツ、チーズ、フレッシュハーブなどの味わい。
少しトロミを感じる舌触り。
3人の栽培家の名前からとったワイン名。
ワイン名 | La Lumiere 2018 |
生産者 | フォンカリュ・ヴィンヤーズ |
生産地 | ラングドック>コルビエール |
ブドウ品種 | シラー 70%、ムールヴェードル 30% |
原産地呼称等 | AOP.コルビエール(CORBIERES) |
その他 | ・コルビエールのテロワールにある泥灰土、砂岩、石灰岩からなる土壌。
・高度: 120 メートル。 ・地中海性気候により、この並外れたキュヴェの豊かさとまろやかさが表現されます LES VIGNOBLES FONCALIEUの公式ページのURLより抜粋・引用(こちら) ・ロットナンバーを付けている。 ・樫の木の大樽の新樽100%で18ヶ月熟成。 ・リリースまで5年をかける。 |
テイスティングコメント
香ばしいローストした木、ブラックベリー、バニラなど樽由来と思われる香りが非常に芳しい。
ブラックチェリーやブラックベリー、バニラ、クレームドカシスなどの味わい。
甘くまろやかで、黒系果実も感じる非常に美味しい!
力作のルージュ!!
プロデュクタ・ヴィニョーブル PRODUCTA VIGNOBLES
1949年に設立された弊社は、ボルドー地方とベルジュラック・デュラスの4つのテロワールからブランドワインとシャトーワインを販売する生差者協同組合です。弊社は持続可能で、テロワールを体現する高品質なワインを多くの人々に供給することで、地域や会員のニーズに応えたいと望むワイン生産者と従業員の組合です。
(『FOODEX JAPAN 2022 出展者リスト』こちら )
TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS | こちら |
PRODUCTA VIGNOBLESの公式ページのURL | こちら |
新ブランド「Flore & Marius」では赤、白、ロゼがリリースされています。
若い客層にアピールするべく、ラベルには若いカップルの日常とともに、ワインの香りの中にアロマを感じるフルーツがイラストで描かれています。
売上の一部を森林保護団体に寄付しており、ラベルのQRコードを専用アプリ Smart Bottleで読み込むと、拡張現実によって、生産者情報を取得できます。
環境に対して連帯と敬意をもった生産者によって、ワインが造られていることをご理解いただけます。
当日の説明と、PRODUCTA VIGNOBLESの公式ページ内の記載を参照(こちら)
ワイン名 | Flore & Marius SAUVINON BLANC 2022 |
生産者 | LA COOPERATIVE(生産者組合) |
生産地 | ボルドー |
ブドウ品種 | ソーヴィニヨンブラン |
原産地呼称等 | IGP.アトランティック(Atlantique) |
その他 | 75%オーガニック。
HVE3認証、サスティナブル。 |
テイスティングコメント
角の無い優しい果実達、パッションフルーツ、レモンやオレンジ、アプリコットなどの香り。優しい様々なフルーツが豊富に香ります。
口に含むと、程良い酸味のあるオレンジなどの柑橘類、白桃、緑のハーブ、パインなどの味わい。
フレッシュなフルーティさがありつつ、刺激は強すぎず程良いです。
非常に親しみやすい美味しさです!
オーストラリアのCrackerjack Winesやニュージーランドのクラウディ・ベイの、 DAVE HOHNEN 氏とのコラボレーションによるボルドーワイン。
西オーストラリアの Crackerjack Wines とパートナーシップを結び、フランスとオーストラリアの強みと革新を組み合わせたワインを造りをしている。
当日の説明と、PRODUCTA VIGNOBLESの公式ページ内の記載を参照(こちら)
ワイン名 | BDX REVOLUTION MELOT |
生産者 | プロデュクタ・ヴィニョーブル。ワインメーカー:DAVE HOHNEN |
生産地 | ボルドー |
ブドウ品種 | メルロー85% |
原産地呼称等 | AOC.ボルドー |
その他 | 低温浸漬 (4 ~ 15°C で数日間) 。
アルコール発酵(制御された温度、選択された酵母)2〜3週間。 ステンレスタンクとコンクリートタンクで熟成。 PRODUCTA VIGNOBLESの公式ページ内のURLより抜粋・引用(こちら) HVE3。サスティナブル。 |
テイスティングコメント
フレッシュなカシスやブラックベリー、少しローストした木などのフルーティさと香ばしい香り。
口に含むと、木苺、ブルーベリー、スパイスなどの味わい。
フレッシュ感のある果実が口中にふわっと広がり、濃すぎない上品な味わいを堪能できます。
余韻では黒系ベリーの美味しさを堪能できます。
説明を聞くと、モダンなボルドーとも少し違う味わいに感じます。
ワイン名 | CHÂTEAU GRANDCHEMIN MONPLAISIR ST ESTÈPHE 2019 |
生産者 | CHÂTEAU GRANDCHEMIN MONPLAISIR |
生産地 | ボルドー>サン・テステフ |
ブドウ品種 | メルロー60%、カベルネ・ソーヴィニヨン40% |
原産地呼称等 | AC.サン・テステフ |
その他 | シャトーが所有する7haの内、4haは樹齢40年。
表層の砂利質土壌の下に、粘土と石灰岩の土壌。 ブドウは除梗・破砕し、厳選された酵母によるアルコール発酵とマセラシオンを行う。3〜4週間。 樽で熟成。 PRODUCTA VIGNOBLESの公式ページ内のURLより抜粋・引用(こちら) |
テイスティングコメント
カシスリキュール、ブラックベリーやカシス、スミレの花、爽やかなスパイスなどの香り。
口に含むと、豊富でまろやかな黒系ベリー、クレームドカシスなどの味わい。
若いためにタンニンは豊富に感じますが、イガイガせず、柔らかい口当たりで、まろやかで甘やかな味わいです。
私のサンテステフのイメージよりも、非常にまろやかで、親しみやすく、非常に美味しいです!
マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION
2019年始まったプロヴァンスワインを造るプロジェクト。
2020年にマース・ワイン・ステーションを設立。
「何も恐れない」というコンセプト。
ヴァン・ド・フランスですが、ミシュラン星付きレストランに卸している、高品質のワインを造っている。
ANTOINE PETRUS氏(シャトー・ペトリュス家の一員らしい)の当日の説明。詳しくはマース・ワイン・ステーション(MARS WINE STATION)の公式ページ内のURL(こちら)
Mars Wine Station(マース ワイン ステーション)は、2020年に設立されたマルセイユを拠点とする革新的でユニークなワイン生産者です。
私たちが愛するこの町“マルセイユ”発のワインを作りたいという気持ちから、新しい感覚で、ワインを通してマルセイユの魅力を表現し、マルセイユを代表するワインになることを目指しています。
わたしたちが最初に手掛けたワインは、プロヴァンスのワイン生産文化に敬意を表した「Vins de Mars(ヴァン・ド・マース)」シリーズです。マ-ス ワイン ステーションは現在、マルセイユという都会の中にある都市型のワイナリーで8つのタンク (6つの砂岩の甕と2つのステンレスタンク) を使い生産しています。
最近、このプロジェクトとワインの品質に魅了されたAntoine Petrus(アントワーヌ・ペトリュス)氏がチームに加わることになりました。現在、アントワーヌはマ-ス ワイン ステーションの開発を監督しています。
(『FOODEX JAPAN 2022 出展者リスト』こちら )
TASTE FRANCE-WINE & SPIRITS | こちら |
マース ワイン ステーション MARS WINE STATIONの公式ページのURL | こちら |
ワイン名 | On Grain Dégun white 2020 |
生産者 | マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION |
生産地 | プロヴァンス |
ブドウ品種 | グルナッシュブラン、マルサンヌ、ルーサンヌ |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | ・石灰岩・粘土質土壌
・樹齢20~40年 ・ステンレスタンクのみで熟成。 ・オーガニック(ユーロリーフ、AB認証) 当日の説明と、TASTE FRANCE-WINE & SPIRITSのページ内の記載を参照(こちら) |
テイスティングコメント
角の無い優しく上品な柑橘類、洋梨、まろやかな南国果実、麦わら、爽やかなスパイスなどの香り。
口に含むと、非常にジューシーなパインなどの南国果実感、アプリコット、複雑味のあるフルーティな味わい。
ワイン名 | LA BAIE DES SINGES 白 2021 |
生産者 | マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION |
生産地 | プロヴァンス |
ブドウ品種 | ヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌ |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | 60%を400Lの樽、40%をステンレス・スチール・タンクを使用。
オーガニック(ユーロリーフ、AB認証) 当日の説明と、マース ワイン ステーション MARS WINE STATIONの公式ページ内の記載を参照(こちら) |
テイスティングコメント
洗練されたクリアなフルーティさ、トロピカルフルーツ、蜂蜜などの香り。
複雑さがありつつ、非常にクリアで洗練された香りです。
口に含むと、トロピカルフルーツ、洋梨、バニラ、アプリコットなどの味わい。
少し時間が経つと、バターや蜂蜜などの味わいが加わります。
洗練されたフルーティさ、爽やかさ、苦味、複雑さなど全てが特徴的に感じられ、バランスが絶妙です。
非常に美味しい!
ワイン名 | SAINTE CIGALE ロゼ 2021 |
生産者 | マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION |
生産地 | プロヴァンス |
ブドウ品種 | グルナッシュノワール、シラー |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | 粘土石灰岩土壌。
樹齢20~40年。 オーガニック(ユーロリーフ、AB認証) 除梗。直接圧搾。温度管理された樽で発酵。ステンレスタンクで熟成。 当日の説明と、TASTE FRANCE-WINE & SPIRITSのページ内の記載を参照(こちら)、マース ワイン ステーション MARS WINE STATIONの公式ページ内の記載を参照(こちら) |
テイスティングコメント
プラム、白桃、白い花、柑橘類、角のない上品な酸味を想像させ、僅かに甘やかな香り。
口に含むと、優しいグレープフルーツ、白桃、花の蜜などの味わい。
特徴的なフルーティさがあり、程良い酸味のある優しい口当たりで、苦味もあり、奥行きも感じられるロゼです。
フレッシュな赤い果実のチャーミングなロゼというイメージではなくて、白ワインのような爽やかさをイメージする優しいロゼでした。
ワイン名 | MARS SYRAH GRENACHE 赤 2021 |
生産者 | マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION |
生産地 | プロヴァンス |
ブドウ品種 | シラー、グルナッシュノワール、カベルネソーヴィニヨン、1/3ずつ。 |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | オーガニック(ユーロリーフ、AB認証)
マース ワイン ステーション MARS WINE STATIONの公式ページ内の記載を参照(こちら) |
テイスティングコメント
ブルーベリー、カシス、スパイスなどの香り。黒い果実のフルーティさとスパイシーな香りが印象的。
口に含むと、ローストした木、ブラックベリーやブルーベリー、カシス、僅かにモカなどの味わい。
しっかりとした甘やかなタンニンと、ローストしたようなコクと香ばしさとの、バランスが非常に良く、美味しいです。
ボリューム感があり、重厚さもありながら、軽やかな印象に感じ、若くても親しみやすいワインです。
素晴らしいワインです!
当日説明をしていただいた ANTOINE PETRUS 氏にいただいたワイン。
試飲は4種類させていただきましたが、いずれも余程美味しそうに私が飲んでいたためでしょうか?(笑)、別れ際に抜栓前のワインを1本いただきました!
感激!!
ビジネスフランス様からいただいた Taste France グッズの1つ、アイス・バッグに入れてワインと共に帰宅しました。
ワイン名 | SAINTE CIGALE MERLOT 2020 |
生産者 | マース・ワイン・ステーション MARS WINE STATION |
生産地 | プロヴァンス |
ブドウ品種 | メルロー |
原産地呼称等 | ヴァン・ド・フランス |
その他 | 粘土石灰岩。
樹齢20年。 オーガニック(ユーロリーフ、AB認証) 除梗。温度管理されたタンクで発酵。 ステンレスタンク75%、オーク樽25%。 TASTE FRANCE-WINE & SPIRITSのページから抜粋(こちら) マース ワイン ステーション MARS WINE STATIONの公式ページ内の記載を参照(こちら) |
後日、自宅で抜栓して、じっくりと味わいながらいただきました。
抜栓直後のフレッシュ・フルーティ&スパイシーから、時間が経つと、甘やかさやまろやかさまで楽しめる高品質なプロヴァンスのメルローでした!
テイスティングコメント
フレッシュなカシスやブラックベリー、スパイス、少しスモークなどの香り。
口に含むと、フレッシュなブラックベリーやブルーベリー、カシス、スパイス、少しモカ、控えめに煮詰めた果実の味わい。
時間と共に、甘やかさが加わりつつ、まろやかな味わいに!
『FOODEX JAPAN 2023』、フランスパビリオンで試飲したワインなどの感想 まとめ
本章は、訪問したフランスパビリオンの4つの出展者ごとのワインの全体的な感想と、今回ワインを試飲した全体的な感想です。
・シャトー・ピュエシュ・ルドン
ラングドッグでナチュラルワインを造っているシャトーです。
所有している52haのブドウ畑は全てオーガニック栽培を行っていて、その内、18haはナチュラルワインを造っているとのことです。
試飲したワインもナチュラルワインばかりでした。
そんなオーガニックなど自然の力を活用するエキスパートが造ったワインは、自然界で出来た飲みものを飲んでいるかの様な優しい味わいでした。
身体に染み入るような瑞々しいワインでした。
・フォンカリュー・ヴィンヤーズ
同じラングドッグでも生産者協同組合で造られるワインです。過去にはピノノワールを日本で購入して飲んだことがあります。
その際のピノノワールも、今回試飲した各種ワインも、非常に力作のワインばかりです。
生産者協同組合のワインは、ローコストでクオリティが高いものが多数あるので、よく購入していますが、フォンカリュも同様にクオリティが高い、素晴らしいワインだと改めて感じました。
今回、白ワインなども良かったのですが、赤ワインが特に気に入りました。
まさに力作!
・プロデュクタ・ヴィニョーブル
ボルドー・メドックのシャトーワインを初め、ACボルドー他、ACベルジュラック他、ACリュサック・サンテミリオン他、ACブライ他のボルドー5地域のワインを生産する巨大な協同組合です。
そして、伝統だけでなく、様々な試みを行い、革新にも力を入れておられます。
伝統的なサン・テステフもあれば、テクノロジーを使って工夫したものや、豪州とのコラボレーションなど、今回も様々なワインを試飲させていただきました。
(『 FOODEX JAPAN 2022 』でも訪問して、試飲させていただいています)
・マース・ワイン・ステーション
今回試飲したワインは全てがヴァン・ド・フランスです。
しかし、全く侮ることができません。
試飲したワインは全て、ユーロリーフとAB認証を取得したオーガニックワインで、いずれも様々な工夫を凝らして丁寧に造り上げられた高品質なワインばかりでした。
ミシュランの星付きレストランに卸しているとの説明にも納得でした。
特に、絶妙な樽の使い方をしていると思われる LA BAIE DES SINGES 白 2021 と MARS SYRAH GRENACHE 赤 2021 が秀逸でした。
『FOODEX JAPAN 2023』フランスパビリオンで試飲したワインの感想 まとめ
今回試飲したワインは、優しい味わいのものが多い印象でした。
刺激が強すぎず、または、全く無く、自然の果汁が身体に馴染みながら吸収されていくようでした。
ナチュラルワインはもちろんですが、他のワインもそういった印象のものが多かったです。
このあたりはナチュラルやオーガニックなど、ワイン造りにしっかりとしたポリシーを持っている結果ではないかと思います。
また、モダンな造りの若くても美味しい赤ワインや、樽を巧みに使い、上品なワインに造り上げているワインが多く、コンセプトや技術の高さも改ためて感じました。
やはりフランスワインは奥が深く、まだまだ飲むべきワインがひしめいているなぁと感じる1日でした。