スペシャル・テイスティングとして、「世界の銘醸ワイン テイスティング」~世界を旅するスタンプラリー~というエノテカ大阪店(食べログへのリンク)のイベントに参加してきました。
めったに飲めない高価なワインをしかもグラスでテイスティングできるということで、妻から参加したいというリクエストもあったので、2人で参加してきました。
目次
エノテカのテイスティング・イベントの概要
「世界の銘醸ワイン テイスティング」の概要
イベントの内容は、なかなか飲むことができない世界の高価な8種類のワインを、1種類からテイスティングできる企画です。なお、その中には、恐らくめったに飲むことができない希少なワイン(ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・コンベット1995)も含んでいます。
そして、8種類全てテイスティングすると、キスラー・ヴィンヤードの上級キュヴェ「ソノマ・ヴァレー・シャルドネ2014」が無料でテイスティングすることができるというものです。
グラスあたりは30ml程度入っています。
もちろん全種類テイスティングし、最後のキスラーもテイスティングしてきました。写真はそのスタンプカードです。
エノテカのテイスティング・イベント おすすめワインと感想
テイスティングしたワインの感想
※ワイン名はエノテカオンラインの各ワインのページへのリンクです。ワインの情報は後述のテイスティング・アイテムでエノテカの情報をもとに整理していますが、さらに詳細はリンク先のエノテカのページをご参照ください。
はじめのグラス2種
写真左
・エルミタージュ・ブリュット・ロゼ2011
ストロベリー、チェリーなど赤系果実、ハーブ、スパイスなど。酸味は強め、チャーミングなスパークリング・ワイン。非常に味わい深いが爽やかで飲み易い。品があります。このスパークリングは美味しい!
写真右
・ブラン・ド・ランシュ・バージュ2016
不思議な香りと味わい。ナッツ系でしょうか、ピクルス?のような特徴的な香りがある。柑橘系果実やナッツ系の味わい。酸味があり、若干甘味がある。ソーヴィニヨン・ブラン?と思えない香りと味わい。最後の方は青い爽やかな味わいもする。素人の味覚では30mlで感じられる限界かもしれない。
第2のグラス2種
写真左
・サン・ロマン・キュヴェ・デュ・パシフロール2016
レモンなどの柑橘系果実、りんご、ナッツ、蜂蜜、スパイスの味わい。旨味がたっぷりありますが、さっぱり感もある。程よい酸味。南国果実たっぷりというコク旨とは少し違いますが、旨味があり、爽やかさがあり、ジューシーで、美味しく飲めるシャルドネです。やっぱりブルゴーニュは美味しい。さすが、ポンソ。
写真右
・ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・コンベット1995
少しグリーンが入った濃いめの黄色で、琥珀色に近づいている。まったりした南国果実、バター、ブリオッシュなど香りに厚みがある。口に含むと、若干トロミがあり、また、ボリューム感があるが、未だに程よく酸味もあり、エレガントなワインになっている。
濃厚でコクのある味わいですが、濃すぎるベタなワインではなく、美しい酸味が余韻を上品に仕上げています。24年も経っているいるようには全く感じられません。素晴らしく美味しいワインです。
第3のグラス2種
写真左
・フリーストーン・オクシデンタル・ピノ・ノワール2017
華やかな花、フランボワーズなどの赤いベリー系の果実、チェリー、スパイスなどの甘い果実の味わいと香り。上品な甘味もありますが、程良い酸味もあり、バランスがよく美味しいです。甘酸っぱい赤いベリーの果実を思い浮かべるワインです。
写真右
・ヴィルジニー・ド・ヴァランドロー2009
ブラックチェリー、ブルーベリー、フランボワーズなどの果実やスパイスの華やかな味わい。ワインの透明度は高いですが、味わいは非常にボリューミーです。しかし、酸味もあるので、余韻ではエレガント。かなり美味しいワインです。
既に10年経っていますが、さすがヴァランドローのセカンドです。まだまだ若々しく、タンニンも豊富ですので、熟成を続けそうな予感。私も同じヴィンテージのこのワインを持っていますので、飲み頃はまだ先に設定した方が面白そうです。
第4のグラス2種
写真左
・ロッソ・ディ・モンタルティーノ・レッド・バンド2014
渋味があり、酸味もある。フレッシュな赤い果実でジューシーですが、まだまだ若い印象。いいワインであることは間違いないですが、ちょっと早い印象を受けました。デキャンタで開かせるか、時間をかけてゆっくり飲みたいところです。どんどん変化して美味しくなりそうな予感。
このワインは14年ぶりにビオンディ・サンティがリリースしたロッソ・ディ・モンタルティーノ(赤帯)と聞いて、以前購入してセラーに入っています。既に2年半セラーで熟成させていますが、抜栓するのはまだまだ先の方が無難な様子ですね。
写真右
・バローロ・レ・ヴィーニェ2014
甘い赤系果実、花などのエレガントな香りがする。口に含むと、渋味、僅かな酸味。こちらもまだまだ若い。凝縮感のある濃厚な赤系果実、黒系果実の味わいがあり、リッチで美味しいのですが、如何せん渋味が気になります。こちらももっと熟成させて飲むと、さらに凄いワインに化けそうです。時間かけて開かせて飲みたい印象です。
上品な甘い果実と花の素晴らしい香りがして、うっとりします。味わいがこのエレガントさを身につけるにはもう少し熟成が必要そうです。
最後のグラス
・キスラー・ヴィンヤード・ソノマ・ヴァレー・シャルドネ2014
柑橘系果実、南国系果実、バターなど爽やかさとコクのある香り。爽やかさとミネラリーさを持つ、リッチなコク旨なワインです。上品な甘みと酸味があり、余韻としては、すっきりとした味わいに落ち着きます。
こちらも飲みごたえがあり、エレガントなワインです。美味しいですね。
おすすめワイン3選
基本的に全てクオリティの高いワインですので、価格を忘れるといずれもおすすめできますが、ブラン・ド・ランシュ・バージュンだけ、不思議な香りと味わいでしたので、個体差もあるのかもしれません。
価格を無視して、今すぐに飲んで美味しいワインとして選ぶと、下記3本をおすすめします。どれも価格を考えると、なかなか買えないワインですが、それだけにクオリティの高さを非常に感じますし、美味しいです。
・おすすめワイン3選
・エルミタージュ・ブリュット・ロゼ2011
・フリーストーン・オクシデンタル・ピノ・ノワール2017
・ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・コンベット1995
・次点
・ヴィルジニー・ド・ヴァランドロー2009
ブルリュット・ロゼは、さすがロデレールという感じの上品でチャーミングな飲み易いスパークリングです。
ピュリニー・モンラッシェは熟成を感じますが、まだまだ若々しさも感じる爽やかでコク旨でエレガントなワインです。今日の1押しと言えると思います。めったに飲めない良いワインをいただくことができました。
ピノ・ノワールが最近のお気に入りですので、オクシデンタルを選びましたが、ピノよりボルドー・ブレンドが好みの方ならば、次点のヴァランドローのセカンドと、オクシデンタルを入れ替えても良いと思います。
エノテカのテイスティング・イベント アイテム
私のテイスティング・レベルでは心もとないので、エノテカオンラインに掲載されている各ワインの味わいや基礎情報を引用しています。
もっと詳しく各ワインの情報をお知りになりたい方は、ワイン名のリンク先がエノテカオンラインの各ワインのぺージとなっていますので、そちらをご参照ください。
余談ですが、実はこの日は午前中に大阪のワイナリーを訪問し、お昼頃に7種類をテイスティングして、取って返して、このイベントで9種類のワインをテイスティングしています。そのため、臭覚・味覚の限界を超えて、既に香りも味わいもいつもほど感じなくなってきていたかもしれません。ちょっと勿体無かったですね。
・エルミタージュ・ブリュット・ロゼ2011
老舗シャンパーニュメゾン、ルイ・ロデレールがカリフォルニアに進出し、高品質なスパークリングを生み出している「ロデレール・エステート」。彼らが優良年だけに最高のブドウを厳選して造る特別なキュヴェ。
価格:500円/glass、9,350円/bottle
生産地:アメリカ>カリフォルニア州>メンドシーノ>アンダーソン・ヴァレー
生産者:ロデレール・エステート
品種:シャルドネ51%、ピノ・ノワール49%
「繊細なサーモン色。デリケートな赤いベリー系の香りに加え、香ばしいイースト香、焼いたリンゴ、キャラメル、へーゼルナッツ、アニスやマルメロの花など、フレッシュでロマンチックなアロマが溢れます。そして泡は非常に柔らかでクリーミー。高度に調和した複雑さと滑らかさは、シャンパーニュに比類する完成度を誇ります。」
・ブラン・ド・ランシュ・バージュ2016
ポイヤックのスパーセカンドとして名を馳せる、シャトー・ランシュ・バージュがリリースする稀少な白ワイン。品格がありながら解放感溢れる爽やかな1本。
価格:500円/glass、8,800円/bottle
生産地:フランス>ボルドー
生産者:シャトー・ランシュ・バージュ
ポイント:ワイン・アドヴォケイト誌:91点、ワイン・スペクテーター誌:90点
品種:ソーヴィニヨン・ブラン52%、ミュスカデル8%、セミヨン30%
「輝きのあるゴールデンイエローの色合い。完熟したリンゴや洋ナシ、レモンパイの甘やかな香りに加えて、ライムやミネラルのアロマが何層にも重なり合っています。驚くほど凝縮した果実味と緊張感のある酸が絶妙なバランスを演出。フィニッシュにはライチやパッションフルーツなどのトロピカルなニュアンスを伴った長い余韻が続いていきます。」
・サン・ロマン・キュヴェ・デュ・パシフロール2016
ローラン氏自身の名を冠した新生ネゴシアン。サン・ロマン独特の透明感溢れるミネラルと、豊かな果実味が醸し出す、優美な味わい。
価格:500円/glass、9,680円/bottle
生産地:フランス>ブルゴーニュ>サン・ロマン
生産者:ローラン・ポンソ
品種:シャルドネ100%
「グラスに注ぐと、レモンやグレープフルーツ、パイナップルなどの果実の華やかなアロマと、白い花やミネラルの上品な香りが立ち上ります。口当たりは繊細で爽やか。しっかりとした果実味が感じられつつ、サン・ロマン特有の透明感溢れるミネラルと線の通った酸が広がっていきます。ほのかな塩味を伴う、凛とした余韻が続く、優美なスタイルです。」
・ヴィルジニー・ド・ヴァランドロー2009
驚異的なスピードでトップワインに登りつめた、シンデレラワインのセカンドラベル。新樽率100%で造られる、優雅なスタイル。
価格:500円/glass、10,450円
生産地:フランス>ボルドー>サン・テミリオン
生産者:シャトー・ヴァランドロー
品種:メルロー70%、カベルネ・ソーヴィニヨン30%
ジェームス・サックリング:94点
デキャンター誌:90点
ワイン・エンスージアスト誌:91点
ヴィノス:91点
「外観は濃いめのガーネット色。潰したブラックチェリーやバラのフレッシュで若々しい香りに、ほのかにスパイスのニュアンス。口に含むとアタックは柔らかく、均整のとれた優れたバランスを見せています。酸と滑らかなタンニンが心地よく、深みがありながらもどこか親しみやすさを感じる仕上がりとなっています。」
・ロッソ・ディ・モンタルティーノ・レッド・バンド2014
待望のエノテカ・オンライン初入荷。華やかさと、サンティらしい張りつめた要素を併せ持つ、並みのロッソとは一線を画す幻の赤帯ラベル
価格:700円/glass、11,000円
生産地:イタリア>トスカーナ>モンタルチーノエリア
生産者:ビオンディ・サンティ
品種:サンジョベーゼ・グロッソ100%
「ブルネッロにも通じる厳かで凛とした骨格と、それを包み込むようなピュアな果実味が魅力。ビオンディ・サンティらしい凝縮感と張りつめた印象があり、15年~20年のポテンシャルを備えた逸品です。」
・フリーストーン・オクシデンタル・ピノ・ノワール2017
カリフォルニアのシャルドネ王がソノマ・コーストで世界と比肩するピノ・ノワールに挑む新たなプロジェクト。ブレンドされる3つの畑の魅力が見事に引き出されたワイン。
価格:700円/glass、14,300円
生産地:アメリカ>カリフォルニア>ソノマ>ソノマ・コースト
生産者:オクシデンタル
品種:ピノ・ノワール100%
「グラスに注ぐとラズベリーや赤カラントなどの凝縮した果実のアロマが広がり、バラ、スパイスのニュアンスを含んでいて、濃く深みのある香りに魅了されます。口に含むとピュアな果実味と程良い酸味、ミネラル感が美しく折り重なり、全体としてバランスの取れた味わい。濃厚ながらもエレガントなスタイルに仕上がりました。」
・バローロ・レ・ヴィーニェ2014
バローロにテロワールの概念を持ち込んだ伝説的生産者。異なる畑のブドウをブレンドした伝統的スタイル。各畑の個性が織り成す類まれなる豊潤さと複雑性が魅力。
価格:900円/glass、18,150円
生産地:イタリア>ピエモンテ
生産者:サンドローネ
品種:ネッビオーロ100%
ワイン・アドヴォケイト誌:96点+
ワイン・スペクテーター誌:95点
「ダークチェリーやイチゴの果実に、オレンジの皮、鉄、なめし皮、黒鉛のニュアンスが混ざり合った香り高いアロマ。口に含むと、滑らかなタンニンが印象的なスムースな口当たり。ジューシーな果実味が口中を満たすリッチで力強さに溢れた味わいです。爽やかさを残す酸が導く長い余韻には、心地良いビターチョコのニュアンス。セッラルンガ・ダルバ村由来の力強さと重さ、カスティリオーネ・ファレット村の繊細なエレガンスが綺麗に統合された、サンドローネのブレンドの妙技をご堪能ください。」
・ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・コンベット1995
価格:900円/glass、21,100円
生産地:フランス>ブルゴーニュ>ピュリニー・モンラッシェ
生産者:ロベール・アンポー
品種:シャルドネ100%
・キスラー・ヴィンヤード・ソノマ・ヴァレー・シャルドネ2014
「カリフォルニアの至宝」と呼ばれるワイナリー。ワイナリーの名を冠した渾身の単一畑キュヴェ。豊富なミネラルと酸が輪郭を司る逸品。
価格:33,000円
生産地:アメリカ>カリフォルニア>ソノマ>ソノマ・ヴァレー
生産者:キスラー・ヴィンヤード
品種:シャルドネ100%
エノテカのテイスティング・イベントの感想
高品質なワインを飲むと、味わいが好みかどうかは別として、良いワインであることはすぐに分かります。ただ、価格を見ると、実際に購入できるかは当然別問題ですが、様々なワインをテイスティングすることは非常に良い経験となります。
品質の高くないワインを初めに飲んでしまい、ワインに対して苦手意識を持っている方も多くおられるのではないかと想像します。
高品質な様々なワインをテイスティングして、いろんなワインがあることと、各ワインの個性と美味しさを知っていただくのが大切だと思います。
そういう意味でも、少量ではありますが、グラス単位で飲めるこのような企画は貴重です。こういった企画で良いワインを飲み、自分の好みを知る。その上で、自分の財布事情が許す価格帯の中で、自分の好みのライン上に並ぶ美味しいワインを探していくという方法が、私なりのワイン探究の仕方です。
例えば、今回オクシデンタルが気に入ったということであれば、ブドウ品種のピノ・ノワールで、購入可能な価格帯の様々なワインを探究していく。さらに、地域別に飲み比べ、その次にはヴィンテージを意識して飲んで行くなどです。
私などはまだまだこの俎上にいると思っています。
いずにしろ今回のイベントでは素晴らしい経験ができました。こういう高価で高品質なワインをグラス単位で飲むことができるのは、エノテカの良いところです。今後も様々な企画に参加して少しずつ経験を積み、自分の好きなワインを探究し、新たな発見をしていきたいと思います。
それにしても贅沢なひと時を過ごすことができました。
エノテカのテイスティング・イベント関連のおすすめ記事
・エノテカ大阪店 生産者来日イベント バローロのレナート・ラッティ
・エノテカ大阪店ワイン教室上級編(AOCマルゴー)
エノテカのテイスティング・イベントの参考情報
・場所:エノテカ大阪店(食べログ)内、ショップ・スペース
・参加料:無料
・各グラス(30ml):500円、700円、900円
・全種テイスティングした場合、5200円。キスラー・ヴィンヤード・ソノマ・ヴァレー・シャルドネが無料で試飲できる。
・エノテカ大阪店の魅力について記載した記事です。