今回のワインは、エノテカが時折実施する私のお気に入りの企画『よりどり3本11,000円』で購入した1本です。
6月頃に購入して半年ほどセラーで寝かせてからの抜栓です。
ムートン・カデ・シリーズは、お値打ち価格でロスチャイルドのクオリティの高いワインが飲めるため、カデ・シリーズのいろんな種類のワインを飲んできています。
その中でムートン・カデ・レゼルヴ・ポイヤックは初めて購入したワインです。お値打ち価格というものの、エノテカの通常価格で税込5500円とかなり高価なワインです。
『よりどり3本11,000円』だと、1本あたり3333円+TAXで購入できましたので、かなりお得感がありました。(『よりどり3本11,000円』で購入した時の記事はこちら)
数年間セラーで寝かすか、どうするかを悩みましたが、セラーを開けるたびに気になるので、今回抜栓してしまいました!
目次
ロスチャイルドが造るムートンカデ・レゼルヴ・ポイヤック2016
熟成させるときに、ステンレスタンクにオークの樽板を入れるという点が合理的な印象を受けました。樽の雰囲気をつける際に、樽そのものに入れるより、ステンレスタンクに樽板の組み合わせの方が、樽の風味のコントロールがしやすいのではないかと感じました。
ワインの情報は購入先のエノテカオンラインから引用しています。
2016ヴィンテージのコメント
外観は濃いガーネットの色合い。グラスに注ぐとラズベリー、チェリー、プルーンなどの果実のアロマに、スパイシーさが感じられます。口に含むと凝縮した果実味と上品なタンニンがある、濃厚で風味豊かな味わい。スパイシーなニュアンスを伴いながら、長い余韻へと続いていきます。ムートンを彷彿とさせる、濃厚ながらもエレガントで複雑な香りに溢れる、洗練された仕上がりの1本です。
ムートンカデ・レゼルヴ・ポイヤックについて
ポイヤック地区西側の標高が高い、河口に向いなだらかな勾配が続く、午後に太陽の光をたっぷりと受ける畑のブドウを使用し造られます。畑は砂利質の下に固い岩の層があるため、ブドウの生育に理想的な水捌けの良さと保水力を兼ね備えた、干ばつや大量の降雨にも耐えることのできる理想的な土壌。
ワインはメルロとカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランのブレンドで、テロワールと品種の個性を活かすために、区画ごとに醸造を行っています。ブドウは発酵後、24ヵ月間熟成されますが、そのうち14~16ヵ月は、オークの樽板を入れたステンレスタンクにて熟成。こうすることにより、ヴィンテージの特徴に合わせた樽板の材質や、熟成過程の適切なタイミングで樽材の投入が出来るため、緻密な熟成のコントロールが可能となります。こうした技術を駆使し造られるワインは、ワイン名にポイヤックと付くように、熟した果実の味わいや滑らかさが特徴のポイヤックの魅力が詰まったワインに仕立てられます。
詳細はこちら(’エノテカオンラインのページ)
ムートンカデの生産者:バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド
生産者は言わずと知れたボルドー5大シャトーの1一角、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドです。ムートン・カデ・シリーズがお値打ちラインとは言え、あらゆる面でクオリティの高いワインを造ります。
とは言え、シャトー・ムートン・ロスチャイルドは別格ではあるんですが…。
生産者の情報はエノテカオンラインから引用しています。
詳細はこちら(エノテカオンラインのページ)
1855年にパリ万博に際して制定されたメドックの格付け。160年以上の歴史の中でただ唯一、格付け変更が許されたシャトーが、このシャトー・ムートン・ロスチャイルドです。
バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵が残した「われ一級になりぬ、かつて二級なりき、されどムートンは昔も今も変わらず」、という名句はあまりにも有名。「最高を目指すためにあらゆる努力を惜しまない」この姿勢こそがシャトー・ムートン・ロスチャイルドのスタイルとも言えます。
シャトー・ムートン・ロスチャイルドをトップシャトーに押し上げた伝説の人物、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵は1960年代、その卓越した先見の明によってアメリカ・カリフォルニアに進出。カリフォルニアワイン界の重鎮、ロバート・モンダヴィ氏とタッグを組んで夢のワインを生み出しました。それが「オーパス・ワン」です。
続いて1998年に誕生したワインが「アルマヴィーヴァ」。世界中で最高のカベルネを生む土地を探してようやく見つけたチリの畑で、チリ最大かつ最高のワイナリー、コンチャ・イ・トロ社とのジョイント・ベンチャーにより生まれました。
1930年、ブドウが不作となりシャトー・ムートン・ロスチャイルドを瓶詰めできなかったことから、そのブドウを使ったワイン「ムートン・カデ」が誕生しました。このワインを生み出したのはシャトー・ムートン・ロスチャイルドに大いなる飛躍をもたらした伝説の当主、フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵。彼が一族の末っ子(カデ)であったこと、それがムートン直系のワインであるという意味を込めてその名が付けられました。
ムートンカデ・レゼルヴ・ポイヤック2016の感想
色はボルドーらしい、濃厚な紫色。光をあてると、辛うじて透き通る。ピノ・ノワールとはまた違う美しさです。
抜栓直後、ブラックベリー、ブルーベリーなどの黒系果実、煮詰めた黒系ベリー、すみれの花、爽やかなスパイス、少しカカオなどの香り。
非常に凝縮感のある黒系果実の味わいを想像させる香りです。非常にピュアな果実の香りがします。エレガントさ、シャープさを感じます。
高貴さがあるというか、品のあるというか、はたまた、ピンと背筋を伸ばしたような緊張感があるというべきか、そんな印象を受ける香りです。
口に含むと、非常に濃厚、タンニンもたっぷりです。まだ若いため、酸味もそれなりにあります。
フレッシュなカシス、ブラックベリーなどの黒系果実、鉛筆の芯、肉料理に使いそうなスパイス&爽やかなスパイスなどの味わい。
想像通り非常に果実の凝縮感があり、久しぶりにポイヤックを飲んでる!って実感します。タンニンが豊富で、果実の凝縮感があり、スパイシーな印象です。
それでいてピュアな果実を食べてるようなフレッシュ感があり、美味しい若いボルドーを飲んでる感じがします。
さすがムートンです!
ブドウのポテンシャルをこれでもかと引き出しているんではないかという印象です。
抜栓2日目、酸味がやや控えめになり、黒系果実の甘みがほんのりと現れている。やや熟したブラックベリーとブルーベリーの味わいがあり、果実の凝縮感はしっかりとあるものの、豊富なタンニンは溶け込み、初日よりも滑らかに感じる。
やはり2日目の方がバランスが良くなり、エレガントさが増し、美味しくなっています。
私は2日目の方がお気に入りです。酸味を伴うフレッシュ感が欲しい方は初日の方が美味しいと思います。
それなりに高価なワインですので、もう少し価格を下げてくれると飲める機会が増えて嬉しいところです。しかし、ムートンロスチャイルドが造るACポイヤックだから、手間暇もかけているはずで、高価になるのは当然と言ったところでしょうか。
ガッツリしているけれど、フレッシュ感やエレガントさがあるボルドーを飲みたい方におすすめです。
このワインが熟成するとどうなるのかも気になるワインです。
ムートンカデ・レゼルヴ・ポイヤック2016の基礎情報
・生産地:フランス>ボルドー>ポイヤック
・葡萄品種:メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン
・原産地呼称等:ACポイヤック
・栽培・醸造法等:区画ごとの醸造、オークの樽板を入れたステンレスタンクで24カ月熟成。
・インポーター:エノテカ
・参考価格:4400円台~
・購入先:エノテカオンライン(公式ページはこちら)
エノテカオンラインの『3本よりどり11,000円』で購入。1本あたり税込3600円台。
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1500円台~。柑橘系果実、爽やかなハーブや白い花、蜂蜜などの香り。柑橘系果実、程良い苦味と微かな甘みを感じる美味しいワイン。
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