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ラスカーズのセカンド的存在 クロ・デュ・マルキ2008について
言わずと知れたボルドー左岸、サン・ジュリアンの王、ボルドーのメドック格付2級の筆頭格と言われるシャトー・レオヴィル・ラスカーズ(1994ヴィンテージの感想はこちら)そのセカンド的存在のワインです。
ちなみにセカンドはル・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラスカーズです。(このワインの2009ヴィンテージの感想はこちら)
今回のワインのブドウは、グラン・クロ・ド・ラス・カーズの外側、プティ・クロの内側に位置する独立した区画のもので、これらの区画のテロワールを前面に押し出したものとなっているとのことです。
実際に飲んでみると、ラスカーズらしい、そしてサン・ジュリアンらしい甘味を伴う美味しさの共通点があり、やはり私の好物のワインです!
クロ・デュ・マルキの生産者シャトー・レオヴィル・ラスカーズについて
生産者の情報はるエノテカのページを抜粋・要約しています。
詳しくはこちら(エノテカオンラインのページ)サン・ジュリアン村に位置する3つの「レオヴィル」の一つ。ラス・カーズ、バルトン、ポワフェレの兄弟は、元々1つのシャトーだったものが、分割され、別々のオーナーの元で歴史を刻んできました。
このレオヴィル・ラス・カーズは、「サン・ジュリアンの王」と言われ、その質の高さと安定した造りで、1級シャトーにも引けを取らないスーパーセカンドの筆頭です。
3つのレオヴィルの中で最も繊細と言われています。
その理由は構造、豊かさ、奥深さ、フィネスがこれほどまでに完璧に近い形でつりあっている銘柄は稀有だから。複雑で優美なサン・ジュリアン的スタイルというよりは、むしろ隣のポイヤックのような厚みを感じるのが特徴です。
所有する畑はあのシャトー・ラトゥールに隣接し、グラン・アンクロの土壌やジロンド河のミクロ・クリマにより、格付け1級シャトーに引けを取らないクオリティのワインを生み出しています。
総面積は約97ha。土壌は主に砂利と粘土質、石が多く転がる土地。水分と栄養素の低いこの土壌では、秀逸なカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンが結実します。この比類無き素晴らしいテロワールが、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズのワインにその独特の個性と卓越したクオリティの高さを与えているのです。
どんな年でも一定の高さを保った品質のワインを造っています。また良年ヴィンテージにはカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を上げるなどその年に造られる最高の品質のワインを生み出しているのです。
土壌や伝統、テロワールを深く理解しているからこそ成し得るものであると言えます。
ラスカーズのセカンド的存在 クロ・デュ・マルキ2008の感想
ファーストではないとは言え、開くまでに相応の時間がかかると踏んで、予めセラーから出して抜栓し、暖房の無い寒い部屋に5時間栓をせず放置しておきました。
抜栓後5時間:花々の豊富な香り。ランの花のイメージがする。プラムとナッツ、ブルーベリー、カシス、少しクレーム・ド・カシス、シナモンなどのスパイスの豊富な香り。
口に含むと、熟したブルーベリー、カシス、ブラックベリーなど黒系果実がたっぷり。果実味は非常に豊富。クレーム・ド・カシスの甘味。レアステーキの中心の生肉のようなニュアンス。鉄分も感じる。
濃厚さと甘味を伴う素晴らしい味わい。タンニンは滑らかですが、少しざらつきがあるが、全く問題なし。
非常に美味しいワイン。ボルドーの一定程度熟成が進んだワインはやはり素晴らしい!
ちなみに、この時に一緒にいただいた「合鴨のロースト オレンジソース」(RF1(アールエフワン)高島屋難波店)とよく合います。
また、「パン・オ・フロマージュ」(フォション高島屋大阪店)のチーズとパンがよく合います。特に、ワインのタンニンをチーズがよりマイルドな味わいにしてくれ、結果として、サン・ジュリアンの上品な甘味が引き出されます。
※今回のワインは甘口ワインのフォーティファイ・セミヨンとフォーティファイ・マスカットを飲んだ後の3種類目として飲んでおり、一緒にいただいた料理などが重複しています。
ラスカーズのセカンド的存在 クロ・デュ・マルキ2008の基礎情報
・生産地:フランス>ボルドー>サン・ジュリアン
・葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン 55% メルロー41% カベルネ・フラン 3% プティ・ヴェルド1%
・参考価格:8000円台~
・ポイント:パーカーポイント90点~93点
・インポーター:ファインズ
・購入先:オンライン・ワッシーズ(楽天)
ラスカーズ関連のおすすめ記事
・ル・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラスカーズ2009/シャトー・レオヴィル・ラスカーズ
ラスカーズのセカンドワイン。10,000円~。
熟したブラックベリー、ブルーベリーなどの黒系果実、ヴァニラ、トリュフ、甘いスパイス、土っぽい香り。
口に含むと、程良く熟した黒系果実、クレーム・ド・カシス、スパイスなど、かなり複雑な味わい。
サンジュリアンの独特な甘味、ラスカーズのセカンドらしいエレガントな甘味が非常に感じられる。
・シャトー・レオヴィル・ラスカーズ1994
20,000円~。
抜栓直後から香りがグラスから溢れ出る。熟した黒系果実の甘い香り、ハーブ、トースト、お香、トリュフ、甘いスパイスのような素晴らしい香り。
口に含むと、カシス、ブラックカラント、ブルーベリーなどの熟した濃厚な黒系果実に、クレーム・ド・カシス上品な甘み、スパイス、なめし皮などが加わっています。