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ロベール・グロフィエのジュヴレ・シャンベルタン・レ・スーヴレ2013
このワインは楽天のワインセラー・ウメムラで2016年の秋に購入し、手元で3年程寝かせて最近抜栓したものです。ブルゴーニュは基本的にリリースされたときに購入しておかないと、その後昔のヴィンテージが売りに出されることは少なく、仮にあっても数が少ないため、希少性からも価格が高騰したり、安くても気づいた時には売り切れだったりします。そんなこともあり、一時期にせっせと購入していた頃のブルゴーニュの1本です。
2013ヴィンテージはブルゴーニュにとっては厳しいめの年で、日照量が少なく、雹の被害が出たり、収穫期にはカビが蔓延するなど、生産者にとっては苦労の連続だったことと思います。しかし、そんな中、様々な労苦と知恵で、例えば、日照量をカバーして収穫期を遅らせた生産者は良く熟したブドウを収穫でき、素晴らしいワインができていたりもするようです。供給が少ないと価格は高くなりがちで、価格面では我々にとっては厳しいヴィンテージとなります。
さて、この村名シャンベルタンは、「天」の試練を「人」でカバーできたのでしょうか。楽しみです。
ジュヴレ・シャンベルタンの生産者ドメーヌ・ロベール・グロフィ
ドメーヌ・ロべール・グロフィエについては、購入先のウメムラさんから抜粋・要約しています。
ロベール・グロフィエはモレ・サン・ドニ在所のドメーヌで、所有畑の多くはシャンボール・ミュジニー。シャンボール・ミュジニーの偉大な1級畑レ・ザムルーズ最大の所有者。今日、ロベール自身は引退状態にあり、息子のセルジュが実質的にドメーヌの当主を務め、ボーヌの醸造学校で学んだ孫のニコラが栽培と醸造に携わっている。
除梗に関してはヴィンテージに応じ、2007年、2009年は完全除梗。2008年、2010年は3分の1が全房。2011年は40%を全房とした。8~9度で10日間ほどの低温マセレーションの後、自生酵母による自然発酵。新樽率は村名ジュヴレ・シャンベルタンで20%、1級レ・ザムルーズで40~50%、ボンヌ・マールで50~60%に留め、12~13ヶ月間の樽熟成を施す。
ロベール・グロフィエのワインは最もベーシックなパストゥグランから果実味がみっちりと詰まっている。特級のシャンベルタン・クロ・ド・ベーズですらタンニンは滑らかでしなやかなタッチ。したがって若いうちから楽しめながら、さらに熟成させるとまた新たな一面を見せてくれる。偉大な造り手のひとつである。
ロベール・グロフィエのジュヴレ・シャンベルタンの感想
非常に複雑な香り。赤い果実や黒い果実、時間とともに花の香りが加わる。この複雑な香りに魅了される。口に含むと、赤系・黒系果実がいっぱいに詰まった印象。軽い酸味を伴う瑞々しくジューシーな果実の味わいの一方、濃すぎない一定の果実の凝縮感があり、複雑でありながらバランスが取れている。滑らかで少しとろみのあるような舌触り。開いてくると上品な甘みが加わる。鼻腔に抜けるこの複雑な芳しい香りと、多様で上品な果実の旨味が最後まで余韻として楽しめる。
私は数えるほどしか飲んでいませんが、シャンベルタンは濃厚系とエレガント系に分かれる様な印象があります。濃厚系は飲み頃まで時間がかかり、その時間を経て熟成が進むと素晴らしい香りをまとった宝石のようなワインになり、エレガント系は若いうちから素晴らしい複雑な香りや果実の旨味を楽しむことができる、そんな印象です。この印象は私が経験を重ねるとともに、まだまだ変わっていくと思います。
このワインはどちらかというと、中間ぐらいで、やや後者に近いものだと思います。6年程熟成させてはいるものの、熟成によるというより、もともと若い内から美味しく飲めるエレガントなワインだと思います。香りの複雑性については、ひょっとするとある程度熟成したおかげかもしれません。もう少し寝かせても面白そうですが、まずまず良いタイミングで抜栓できたような気がします。まだまだ修行中の身ですので、引き続き修行あるのみですね。
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ロベール・グロフィエのジュヴレ・シャンベルタン ワインの基礎情報
1 生産地:フランス>ブルゴーニュ>コート・ド・ニュイ>ジュヴレ・シャンベルタン
2 葡萄品種:ピノ・ノワール
3 参考価格:11,000円程度~
4 購入先:ワインセラー・ウメムラ(楽天)
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