目次
ラトゥールのアンジェラ氏によるコート・デュ・ローヌ2011
やぱりボルドーの格付1級5大シャトーの実力は伊達ではないのでしょう。このワインは、シャトー・ラトゥールの社長のフレデリック・アンジェラ氏とルーション地区のジェローム・マレとのローヌでのジョイントベンチャーです。
地理的な特徴も踏まえたブドウ栽培へのこだわり、果実の凝縮感と素晴らしい香りを引き出すラトゥールのノウハウなどを持っているに違いないワイナリーです。そのため、ローヌできっと美味しいワインを造るに違いないという期待が高まります。
このワインが気になってから購入するまで1年以上かかり、購入後しばらくセラーで寝かせていましたが、ついに抜栓しました。感想はテイスティング・コメントをご参照ください。
なお、同じようにアンジェラ氏によるブルゴーニュのドメーヌ・デュージェニーも飲んで記事にしておりますので、ご興味があればご参照ください。
生産者:ドメーヌ・ド・フォンボノーについて
生産者の情報は購入先のエノテカさんのページから抜粋・要約しています。ちょっと長めに引用していますが、ローヌのワインにここまで徹底して実践するところが、凄いなぁと感じ入ります。美味しくなるはずですね。
シャトー・ラトゥールの現社長のフレデリック・アンジェラ氏、フランス南部ルーション地区のドメーヌ・サルダ・マレの代表ジェローム・マレ氏とのジョイント・ベンチャーが、ドメーヌ・ド・フォンボノーです。ワインメーカーとして、栽培家、醸造家としてラトゥールでアンジェラ氏と共に働いた経験を持つソフィー・マージュ女史が参加している。
ドメーヌ・ド・フォンボノーが所有する畑では、樹齢70年のグルナッシュと樹齢30年のシラー、ルーサンヌとヴィオニエ、カベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。畑は海抜350mの丘のふもとに位置するため、熱波のダメージを受けない。また、痩せた粘土質と砂質の水はけの良い土壌は、雨季には水の排出を促し、夏の乾燥期には土壌中の水分を効率よくブドウの樹に供給する。この土地に吹くミストラル(乾燥した冷たい北風)によって、土壌が程良く乾き、果実に凝縮感を与え、卓越したポテンシャルを備えたブドウを得ることができるのです。
ブドウ畑では樹齢70年のグルナッシュと30年のシラーを栽培。オーガニック農法やキャノピーマネジメント(葉の管理)などを導入し、環境に配慮した丁寧なブドウ栽培を実施しています。2013年には、厳格な認定基準を設けているフランス有機認証AB(アグリカルチャー・ビオロジック)を取得。
所有する畑にモザイク状に点在する、日当たりや標高、土壌の特徴が異なる区画の魅力を表現するために、フォンボノーでは収穫から醸造までの工程を区画ごとに別々に行う。また、区画ごとに特注のタンクを造り、熟成も個別の木樽を使用する程です。
低温で発酵前浸漬を行うことで香りと色づきを引出し、その後ルモンタージュ(液循環)とピジャージュ(櫂入れ)を交互に実施。20日~30日間の発酵とマセラシオン(浸漬)を施すことで、骨格やタンニン、品種ごとに備わった特徴的な香り、果実味などのバランスを整えていきます。その後、穏やかに圧搾。ステンレスタンクでマロラクティック発酵を行い、その後10%は新樽、90%は1~2回使用の樽で18か月熟成。清澄や濾過をすることなく、ブレンド、ボトリングします。
ラトゥールのアンジェラ氏によるローヌ・ワインの感想
抜栓し、グラスに移すと、すぐに香りが立ち上がり、素晴らしいワインだとわかる。
チェリーやラズベリーのような華やかな赤系果実と、スパイシーなカシス、濃厚そうなブラックベリーなどの黒系果実、花、リコリスやシナモンのスパイスなど複雑な香りがする。
味わいも複雑で、熟した甘味と凝縮感のある黒系果実、様々なスパイスの味わい。
上品な甘味に加え、やや酸味があり、香りと同様に濃厚ですが、エレガントさを持つ。
タンニンが豊富で少しこなれる前ですが、スワリングしていると、時間とともに味わいは柔らかくなり、非常に美味しく、香りもさらに立ってきます。
ラトゥールのアンジェラ氏によるローヌ・ワインの基礎情報
・生産地:フランス>コート・デュ・ローヌ
・葡萄品種:グルナッシュ、シラー
・栽培・醸造法:フランス有機認証AB(オーガニック・ビオロジック)、無清澄・無濾過、区画管理
・購入先:エノテカオンライン
・参考価格:4,000円位〜
ラトゥールのアンジェラ氏によるローヌ関連のおすすめ記事
シャトー・ラトゥールが手掛けるブルゴーニュ、デュー・ジェニーのヴォーヌ・ロマネ。