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アレグリーニのアマローネ・デッラ・ヴァルポオリチェッラ・クラシコ2010
アマローネは本当に不思議な味わいです。以前にも何度か違う生産者のものを飲んだことがあります。ボルドーや他のイタリアの濃厚系なワインをいろいろ飲んできましたが、そのいずれとも異なる味わいがして、そして、非常に美味しいワインです。
私も妻も非常にアマローネが好きで、何かの記念日や、ちょっとした良い日などによく一緒に飲んできました。
そもそも製法が独特で異なりますので、少し参考情報として触れておきます。
アマローネの製法について
ブドウを十分に熟させた10月頃に収穫する。そのブドウを3、4か月陰干し、自然乾燥をすることで、40%程度の水分が失われ、果実が凝縮し、糖度が高まる。この果実を発酵させて、樽で2年以上熟成させて瓶詰めする。その後、6か月以上の瓶熟成を経てリリースされる。
収穫が遅めで、収穫前に良く熟成させること、その後の長期の陰干し、さらに、長期の樽熟成と、瓶熟成後のリリースと、手間と時間がかかっています。収穫が遅いほどブドウが自然にさらされる期間が長くなり、収穫までに何が起こるかわからないため、優良なブドウの収穫そのもののリスクを背負うことにもなり、生産者にとっては大変な苦労をされているものと想像します。そうやって時間も手間もかけて造るアマローネは素晴らしワインになります。
一度は飲むべきイタリアワイン アマローネの生産者のアレグリーニ
生産者の情報は購入先のエノテカさんから抜粋・要約しておきます。
16世紀より続く歴史ある名家ならではの素晴らしいテロワールと、家族経営におる利益よりも品質を重視した手間暇をかけたワイン造りによって支えられている。
イタリアの権威ある評価誌「ガンベロロッソ」において最高賞トレ・ビッキエリを通算31個獲得し、ヴェネト州で第1位、イタリアで第5位に輝いている。
96年以降はワインスペクテーター誌では90点以上、パーカーポイントは4年連続の95点以上を獲得しており、アマローネの最高の生産者として世界に認められている。
一度は飲むべきイタリアワイン アレグリーニのアマローネ ワインの感想
煮詰めたジャムのような果実、ドライフルーツのような華やかで複雑な香り。口に含むと、良く熟した黒系果実の凝縮感、ドライフルーツを良く味合ったときの甘味、または、小豆で造る上品な餡のような優しい甘味。非常に上品な甘やかさ、芳醇な果実味、ふくよかなタンニン、濃厚でいて滑らかな舌触り、そして、全体としては非常にエレガントな味わいです。
アマローネの味わいは、フランスのボルドーやローヌ、イタリアの他の地域の濃厚なワインとも異なり、全く独自の味わいがします。妖艶な香りで、何かに導かれるように顔を近づけて香りに引き込まれます。そして、口に含むと、充分な甘味もあるのですが、甘ったるくなく、ある意味、少し枯れたような上品な感じがします。凝縮感がかなりあるのですが、ざらつくこともなく非常に滑らかで、しかも優しい感じ。全てが重なり合うと何故かエレガントにまとまってしまう。その不思議なエレガントさのため、私の中では、魅惑的で、官能的なワインという印象です。
アマローネは高価ですので、そうそう頻繁には飲めないのですが、昔からいろんな生産者のものを少しずつ飲んでいます。今回のアレグリーニのアマローネは、非常に素晴らしいアマローネでした。セラーには、同じアマローネの2013ヴィンテージと、カンティナ・ヴァルポリチェッラ ・ネグラールの2015ヴィンテージが入っています。いつ抜栓するかが楽しい悩みどころです。
一度は飲むべきイタリアワイン アレグリーニのアマローネの基礎情報
1 生産地: イタリア > ヴェネト州 > ヴァルポリチェッラ地区
2 葡萄品種:コルヴィーナ・ヴェロネーゼ80%、ロンディネッラ15%、オゼレータ5%
3 参考価格:9000円弱
4 ポイント:パーカーポイント92点
5 原産地呼称制度:DOCGアマローネ
6 購入先:エノテカオンライン
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高価なアマローネの前に、お試しならこのワインで。アマローネの一端を垣間見ることができるワインです。
パラッツォ・デッラ・トーレ2015/アレグリーニ
3000円台。イタリアのワインの中でも独特な製法のアマローネの片鱗を感じることができるワインです。葡萄品種やリパッソ製法(二重発酵)などアマローネとの共通項も多く、アマローネが飲みたくなる美味しいワインです。
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