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北海道(白・ロゼ)

ナチュラルワインのモンペ 北海道のワイナリー、ドメーヌ・モン

今回のワインは沖縄で唯一のナチュラルワイン専門店とのことである「un deux trois(アンドゥトロワ)那覇店」(本店は読谷村)にお邪魔して、ナチュラルワインの様々な情報や、ご案内していただいたスタッフの方の経歴やナチュラルワインへの想いなどをじっくりお聞きする機会がありました。お忙しい中、長々と付き合いいただき、感謝に堪えません。

店舗内の様々なワインをご紹介いただきましたが、私が飲んだことがあるのは、フランスのロワールのパタポン・ルージュのみでした。

パタポン・ルージュ / ドメーヌ・ル・ブリゾー
モリシマ

 

同店が定義しているナチュラルワインの要件(後述)を見ると、近いものはかなり飲んでいると思ったのですが、ディスプレイのワインを見る限りでは、厳密な意味で言うナチュラルワインは私はあまり飲んでいないようです。

そんなことを思いながらディスプレイされているワインを見ていると、日本のナチュラルワインも何種類かあり、北海道のワイナリーのナイアガラの微発泡の白ワインを見つけました。もちろん私にとっては初めてのワインで、かつ、ワイナリーです。

ドメーヌ・タカヒコで修業されて独立したワイナリーとのことです。

また、ナイアガラ種の日本のスパークリングを飲みたいと、何日か前から思っていたので、良いご縁と感じ、購入しました。

澱を落ち着かせることなく、我慢できずに購入当日に抜栓しました!

 

ナチュラルワインのモンペ(ドメーヌ・モン) ナチュラルワインとは

まず初めにナチュラルワインを整理しておいた方が良いと思います。勉強させていただいた「un deux trois」が考える、ナチュラルワインの要件をご紹介しておきます。

ブドウ栽培から瓶詰めまで人的介入を極力さけた、自然な製法によって造られたワインということのようです。下記は上記写真右からナチュラルワインの要件のみを転記。

un deux trois が考える、ナチュラルワインとは

①ビオディナミやビオロジックなど、有機栽培によって育まれたブドウを原料とする

②手摘みによる収穫

③ブドウや蔵についている、自然酵母にて発酵

④発酵中においても、安定剤や化学物質を加えない

⑤清澄化を極力行わない

⑥瓶詰め時は無濾過、もしくは軽い濾過に留める

⑦SO2(酸化防止剤)については無添加、もしくは瓶詰め時に極少量(30mg/l)までの添加に抑制

スタッフの方の説明を聞いて私が最も単純化して理解したのは下記です。

「ビオディナミ(ビオロジック)で造られたブドウを使って、かつ、その後の発酵・醸造なども自然な製法で造られたワイン」

スタッフの方もおっしゃっていましたが、ビオディナミの認証制度はありますが、ブドウ栽培に限定しているため、その後の製法については対象としていません。

よって、ビオディナミ認証を受けていても、必ずしもナチュラルワインではありません。

ナチュラルワインはもう一歩踏み込んで、ブドウ栽培以外も含めて、ワイン製造の全過程を対象として、自然な製法をしているという点が最も異なるということです

ただ、要件の1つ1つ、例えば、ビオロジック、手摘み、無濾過・無清澄、SO2無添加などを採用しているワインは、私もいろんな種類を飲んでいます。

ナチュラルワインの厳密な定義に当てはまらなくても、これらの要件の一部または全部を採用している造り手はたくさんいますので、知らぬ間にナチュラルワインに近い、美味しいワインは飲んでいるように思いました。

美味しいワインの作り方の1つの方法なのかもしれません。

ナチュラルワインのモンペ2020(北海道のワイナリー、ドメーヌ・モン)

ワインの情報はドメーヌ・モンのホームページから引用しています。実際に私が飲んだのは2020ヴィンテージです。

2016 Monpe

「ドメーヌ モンが醸造したペティアンでモンペです」

自園のワイ ンができるまではドメーヌの位置する登地区の契約農家さんが育てたナイアガラ、 バッカス、 ケルナーを使用し、 混醸して微発泡の白(オレンジ?) ワインを渡造し販売していきます。 エチケットの下部には 「Demaine」 の部分はなく「Mon t」 のみが表記されます。

萄萄は全て余市町登地区で栽培されたもののみを原料にしており、 野生酵母にて自然発酵しています。亜硫酸は一切使用しておりません。 また発酵由来の炭酸ガスも閉じ込められており微発泡性です。

ナイアガラ特有の香りはやや控えめ、 ピーチやパイナップル、 バナナやメ ロンと いった香りが感じられます。 程よい酸と優しい口当たり、 余韻は短めですがあらゆる シーンで気軽に楽しめるワインに仕上がったと思います。 小さめのグラ スを用いると一段と美味しく 感じます。

(省略)

詳細はこちら(ドメーヌ・モンのページ)

 

ナチュラルワインのモンペ 北海道のワイナリー、ドメーヌ・モン

生産者の情報はドメーヌ・モンのホームページから引用しています。

ドメーヌモンはドメーヌタカヒコの曽我貴彦氏の下で2年間(2014~2016)栽培と醸造を研修した山中敦生(ヤマナカアツオ)が2016年春から独立し、北海道余市郡余市町登町の標高50m前後に位置する約3ha(栽培面積は1.5ha、5,000本)の畑でピノグリのみを栽培する小さな農園兼醸造所です。

(略)

畑は日当たりの良い東向きの傾斜地で、水はけも良く、長年使われていなかったので農薬や除草剤、化学肥料などは残留しておらず、ミミズをはじめテントウ虫やクモ、バッタ、蟻など多様な生物が多く生息している畑です。

 傾斜地の畑の上部からは日本海とヒロツヴィンヤードが一望できる壮観な景色で、日の出から陽が差し込み、風通しも良い恵まれた環境です。

(略)

詳細はこちら(ドメーヌ・モンのページ)

ナチュラルワインのモンペ(北海道のワイナリー、ドメーヌ・モン)の感想

少し濁りのあるオレンジ色。瓶の底部には澱がたっぷりと蓄積されている。澱を少し舞わせてしまったためか、液体には少し濁りがあります。

泡は非常に繊細。微発泡と言う割には豊富に泡立ち、しかも細りつつも長い時間、泡立つ。

香りを取ると、まさに果汁100%のグレープ・ジュースのようなグレープの香り! 少し甘そうなイメージ。かなりグレープの香りが強くて、他の香りもあるものの控えめに感じる。

開いてくると、柑橘系果実や南国果実も少し感じる。しかし、やはりグレープの香りが圧倒的に強い。

取り立てのフレッシュさのある、優しい味わいのグレープで造った、自然の甘味のある100%グレープ・ジュースをイメージする香りです。

口に含むと、酸味は僅かで非常に優しい。ブドウの果皮を食べたような僅かな苦味がある。ナイアガラ種のため少し甘味を想像していたが、甘味はほとんど感じない。

ドライなワインの範疇に入ると思いますが、非常に優しい口当たりの良いワインで、まさにナチュラルという印象です。

グレープのような味わいもしますが、香りほどにはグレープ、グレープはしていません。グレープに加えて、優しいオレンジの味わいが、さらに全体を円やかにしているようです。

やはり香りは少しだけ柑橘果実感や南国果実感もありますが、グレープの香りのイメージが強い。そして、優しいグレープとオレンジの味わいで、果実感やジューシーさも非常にあり、美味しい!

美味しいワインで、かつ、非常に身体に優しく感じます。この身体に優しい感じが、ナチュラルワインの特徴と言えるのでしょうか。アルコール度数が8%と軽めというのも身体優しく感じる一因かもしれません。

ちなみに、大量に瓶底にたまっている澱を飲んでみましたが、何の抵抗もなくそのまま飲めます。概ねワインの味わいです。

ビオロジックのワインもいいですが、さらに踏み込んだナチュラルワインも、今後はもっと意識して飲んで行きたいと思います。

 

 

自然派ワイン専門【ワインサロンエスプリ】


 

 

合わせた料理

サーモンのクリームソース:生クリームを使わず、豆乳であっさりと。今回のワインによく合いました! 料理もワインも身体に優しくて、またワインの微発泡がよく合い、食もワインも進みます。

ドンクのパン・ド・カンパーニュ:ドンクのパンは、いつも小麦のいい香りがします。

ちなみに、以前飲んだワインで近い印象に感じたのが、飛鳥ワインという大阪府のワイナリーを2019年に訪問して試飲したデラウェアで造る「にごり新酒2019」です。アルコール度数が軽めで、まるでグレープ・ジュースのように感じました。非常に美味しかったです。

ナチュラルワインやブドウ品種などの点は条件が全く異なりますが、共通点としては無濾過・無清澄、新酒であることです。恐らく無濾過・無清澄で、新酒だとグレープの香りや優しい味わいが出るのかなぁという程度の私の印象です。

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ナチュラルワインのモンペ(北海道のワイナリー、ドメーヌ・モン)の基礎情報

・生産地:日本>北海道>余市町>登地区

・葡萄品種:ナイアガラ100%

・参考価格:2090円

・土壌や気候:海に面しているため北海道の中では比較的温暖。昼夜の寒暖差が大きく、降水量が比較的少ない。

・栽培・醸造法等:ビオロジック、野生酵母による自然発酵、約3週間のかもし発酵、微発泡のガスは発酵由来の炭酸ガス。亜硫酸無添加、無濾過、無清澄。

・購入先:un deux trois(アンドゥトロワ)@那覇市

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