今回のワインは沖縄で唯一のナチュラルワイン専門店とのことである「un deux trois(アンドゥトロワ)那覇店」(本店は読谷村)にお邪魔して、ナチュラルワインの様々な情報や、まだ現在はディスプレイせずに同社内で熟成中のナチュラルワインも見せていただきました。
今日はピノ・ノワールを買おうと決めていたので、ナチュラルワインの中から選んでいただいたのが、シチリアのカラブレッタのピノ・ネロ テッレ・シチリアです。
シチリアでネレッロ・マスカレーゼではなく、敢えてピノネロ、そしてナチュラルワインということで、気に入って購入しました。
そんなワインの感想です。
目次
ナチュラルワイン シチリアのラ・カラブレッタのピノネロ2017
ピノネロ テッレ・シチリアはIGPテッレ・シチリアです。このピノネロはナチュラルワインであるため手間暇がかかっているにもかかわらず、DOPよりもワンランク下のIGPクラスです。
実はナチュラルワインにはよくあります。DOP以上の手間暇をかけてもワイン法から一部でも逸脱すると、格付が下がったり、場合によってはテーブルワイン・クラスになります。
そのため、普段ワインを買うときはDOPは相応に参考にしていますが、あまり縛られ過ぎないようにしています。
DOPだろうと、ナチュラルワインだろうと、美味しいワインは美味しいし、それほどでもないものもありますので、やはりワインは飲んで初めて、好みかどうかが分かる飲み物だと思います。
ワインの情報はトスカニーから抜粋・引用しています。
標高900mを超える日中の夜間の寒暖差の激しい風の強い区画に2007年に植えられたピノ ネロ種です。赤い果実の華やかさとスパイシーなニュアンス。口当たりはしなやかですが、豊かな果実感とタンニンを感じるしっかりとした辛口です。
詳細はこちら(トスカニー イタリアワイン専門店(楽天市場)のページ)
ナチュラルワイン ピノネロ シチリアの生産者:ラ・カラブレッタ
購入先のun deux trois(アンドゥトロワ)が考えるナチュラルワインの定義(後半で紹介しています⇒こちら)に合致しているワインを造っている生産者と言うことになります。
ブドウ栽培からボトリングまで、なるべく人の手をかけない自然なワイン造りを手掛けていると言えそうです。
そういう取り組みのおかげで、テロワールの違いが現れやすくなり、当初2種類しかなかったワインは現在12種類もリリースすることができたのでしょうか? それとも妄想でしょうか。
いずれにしろ丁寧な土壌やブドウ造り、そして醸造やボトリングをしている生産者です。
そんな生産者であるラ・カラブレッタのワイン、ピノネロは期待ができそうです!
生産者の情報はタカムラ ワインハウスから抜粋・引用しています。
詳細はこちら(タカムラ ワインハウス(楽天市場)のページ)
1900年から4世代に渡りワインを造り続けるカラブレッタ家、その伝統を受け継ぐ現当主マッシモ・カラブレッタとその息子マッシミリアーノは1997年より自家ボトリングを始めました。
ボトリングを始めた頃は赤1種類、ロゼ1種類だった種類も今では12アイテムになり、元々持っていたヴィーニェ ヴェッキエ(カルデッラーラ)に加え、ノンナ コンチェッタ(ポルカリア)、リトルエー(フェウド ディ メッツォ)、コントラーダ デイ チェンテナーリ(ソリッキアータ)とエトナ山の様々なテロワール、ミクロクリマの違いをワインの中で表現しています。
現在は樹齢100年以上の古樹がある場所を含み、12.5ヘクタールの畑にて、ブドウを収穫、出来るだけシンプルに醸造、伝統的な大樽での長期熟成をメインにワインを生産しています。
ナチュラルワイン シチリアのラ・カラブレッタの凝縮のピノネロの感想
フレッシュなカシスやブラックベリーなどの黒系果実、鉄、クラッシュドロック、清涼感のあるスパイス、そして、ヴァン・ナチュールでよく感じる特有な香り。
抜栓直後に、ナチュラルワインだ!と感じた果実の力強よさ、生命力というべきか、そんな香りがしました。
スワリングしていくと、南国っぽい地中海性気候とシチリアの大地による、しっかりとした黒系果実の果実味豊富で瑞々しいワインを想像させる香りがします。
口に含むと、タンニンは豊富で、少し渋味を感じる。ボディの密度は高いのですが、しなやかで、ややクリーミーな印象です。そして僅かな酸味があります。
フレッシュなカシスやブラックベリーなどの黒系果実を中心とした果実味豊富な味わい。この果実のジューシーさがなんとも言えない。そして、スパイスも感じますが、黒系果実がかなり勝っているので、控えめに感じます。
ピノ・ノワール好きにはちょっと凝縮感と骨太感があるかもしれませんが、フレッシュでジューシーなことから重すぎることがなく、このワインなりのバランスが取れていて、非常に美味しいです!
南仏の同じくIGPペイドックのナチュラルワインやオーガニックワインでも、このラ・カラブレッタのピノ・ネロの味わいとよく似た経験したことがあるような気がします。ちなみにラ・カラブレッタのピノネロの方が数段上と感じます。
シチリアはネレッロ・マスカレーゼだけでなく、ナチュラルワインのピノ・ネロもまた探究すべきワインでした!
合わせた料理
たことセロリの軽い煮込み レモンクミン風味
見た目の想像と異なるという点で不思議な味わいです。レモンやセロリが清涼感を、クミンがカレー感を出しています。スパイシーさもあり、エスニックな料理とも感じますが、一応参考にしているのはフレンチです。但し、カレーっぽいスパイシーさは強く出過ぎていず、やっぱりフレンチかなという料理です。
たこは非常に美味しく食べれます。美味しい料理でした!
他の料理はアボガドのサラダとレンズ豆の具沢山スープです。
たこの煮込みは下記料理本を参考に作っています。他にも美味しい料理がたくさん掲載しているのでおすすめです!
ナチュラルワイン シチリアのラ・カラブレッタの凝縮のピノネロの基礎情報
・生産地:イタリア>シチリア州
・葡萄品種:ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)
・参考価格:3300円台~
・原産地呼称等:IGPテッレ・シチリア
・気候や土壌:標高900m超、日中の寒暖差の激しい風の強い区画。
・栽培・醸造法等:できる限りシンプルな醸造。伝統的な大樽で熟成。自然派ワイン、ナチュラルワイン。
・インポーター:ヴィナイオータ
・購入先:un deux trois(アンドゥトロワ)@那覇市
un deux trois が考える、ナチュラルワインとは
①ビオディナミやビオロジックなど、有機栽培によって育まれたブドウを原料とする
②手摘みによる収穫
③ブドウや蔵についている、自然酵母にて発酵
④発酵中においても、安定剤や化学物質を加えない
⑤清澄化を極力行わない
⑥瓶詰め時は無濾過、もしくは軽い濾過に留める
⑦SO2(酸化防止剤)については無添加、もしくは瓶詰め時に極少量(30mg/l)までの添加に抑制
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モンペ2020/ドメーヌ・モン
2090円。北海道のナイアガラで造るナチュラルワイン。まさに果汁100%のグレープ・ジュースのような少し甘そうなグレープ、少し柑橘系果実や南国果実の香り。口に含むと、ドライですが、非常に優しい口当たりの良いワインで、まさにナチュラルという印象です。グレープ、優しいオレンジなどの味わい。00
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コローシ・サリーナ・ロッソ2017/カンティーネ・コローシ
2100円台~。胡椒や清涼感のあるスパイス、花、赤系と黒系果実の芳しい香り。少し熟したフランボワーズなどの赤系ベリーの果実、アメリカンチェリーのような黒系果実、甘いスパイス、ハーブなどのエレガントな味わい。
レ・サッビエ・デル・エトナ・ロッソ2017 フィッリアート
2100円台~。ネレッロ・マスカレーゼを主体としたワイン。薔薇の花、チェリー、ストロベリーなどの赤系果実、シナモンなどのスパイス、フレッシュな黒系ベリーの果実の香り。上品に熟れた赤い果実やスパイスのニュアンスがあり、ミネラル感もあり、ピノとは異なるエレガンス。
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