今回は記念日ということで、少し値の張るワインを抜栓しました。ブルゴーニュのジュヴレ・シャンベルタンの特級畑の良年2005vtのオールドヴィンテージです。
購入してからセラーで4年程寝かさせてから抜栓しました。
個人的には非常に高価なワインですが、でもやっぱり止められない程、美味しいワインです。それがブルゴーニュのグラン・クリュなんだろうと改めて感じる素晴らしいワインでした。
そんなワインの感想です。
目次
フェヴレのマジ・シャンベルタン・グラン・クリュ2005
フェヴレのマジ・シャンベルタンの情報は輸入元のラック・コーポレーションから抜粋・引用しています。
詳しくはこちら(ラック・コーポレーションのページ)
クロ・ド・ベーズの北に位置する男性的なグラン・クリュ。フェヴレはここに1.20haの自社畑を所有。37年、59年、74年に植え付けられた古木である。
非常に深みのあるルビー色。ラズベリーや赤スグリなど赤い果実にカシスやダークチェリーなど黒い果実が混じる。凝縮感が強く、キメ細かなタンニンが骨格を形成。パワフルで男性的。スパイシーなフィニッシュ。
マジ・シャンベルタン ブルゴーニュの特急畑を堪能! 生産者:フェヴレ
ラック・コーポレーションのフェヴレのワインのラインナップを見ていると、そのラインナップの多さと内容に圧倒されます。
マジ・シャンベルタンがあるジュヴレ・シャンベルタンなどのコート・ド・ニュイだけでなく、コート・ド・ボーヌの白ワインの特級畑や1級畑も複数所有しています。
さらには、コート・シャロネーズの可能性にも気づき、早くから入手して、結果非常に広大な畑を現在所有しています。
フェヴレのワインはシャロネーズのメルキュレなど、何度か飲んでいますが、これからも色々と飲んで行きたいと思います。
いつか全ラインナップが制覇できるといいのですが…。絶対無理ですね。
フェヴレのマジ・シャンベルタンの生産者の情報は輸入元のラック・コーポレーションから抜粋・引用しています。
ニュイ・サン・ジョルジュに本拠を置くフェヴレ社は、1825年の創立から7代にわたって続くグラン・メゾンである。
フェヴレが数ある他のネゴシアンと一線を画するのは、その広大な自社畑から造られるドメーヌもののワインが、全生産量の8割を占めるという事実だろう。
コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、そしてコート・シャロネーズまで、合わせて120haもの自社畑を所有。グラン・クリュ:シャンベルタン・クロ・ド・ベーズやエシェゾー、バタール・モンラッシェとビアンヴニュ・バタール・モンラッシェなど。
ルミエ・クリュ:ニュイ・サン・ジョルジュのレ・サン・ジョルジュやジュヴレ・シャンベルタンのクロ・デ・ジサール、ピュリニー・モンラッシェのガレンヌなど。
詳しくはこちら(ラック・コーポレーションのページ)
フェヴレのマジ・シャンベルタン ブルゴーニュの特急畑を堪能!の感想
全体に少しオレンジがかったルビーレッド。ピノにしてはやや濃いめの色ですが、美しく透き通っています。
グラスに注いだ瞬間から、熟した黒系ベリーやクレーム・ド・カシスのようなの芳醇な香りが溢れる。
その香りに触れた瞬間、思わず「何っ、この香りっ!」と叫びそうになる。いや、思わず声に出してました!
グラスに顔を近づけると、熟した黒系ベリーの果実、クレーム・ド・カシス、スパイス、トリュフ、出汁、きのこ、サンダルウッドなど、非常に甘やかさのある芳醇な香り。ため息が出る芳醇さです。
さらに、よく香りを取ると、甘やかな赤系果実の華やかな香りもしっかりとあることに気づく。
ブルゴーニュの素晴らしいワインが一定の熟成を見た時に共通する芳醇な香りです。ボルドーのいいワインの一定の熟成したときにも共通する香りの部分があるようにも感じる。
やぱりブルゴーニュのグラン・クリュ・クラスのワインは財布が空になりますが、やめられません。
口に含むと、熟したブラックチェリーやブラックベリーなどの黒系果実の甘やかさ、出汁やトリュフ、きのこのような旨味。まだフルーティさも持っていて、黒系果実のジューシーな味わいも感じる。クレーム・ド・カシス程は甘くはないものの、その手前にある非常にエレガントな甘やかさを持つ。
余韻は甘やかな熟した果実と出汁の旨味が非常に長く続く。美味しい…!
リリース当初は相当豊富なタンニンであったことが容易に想像がつきますが、繊細な上、非常にこなれているため、液体に密度を与え、骨格をしっかりと形成していながら、ほとんど感じることがありません。ボディは非常に滑らかで、ビロードのようにエレガントです。
数年前に飲んだボルドーのシャトー・レオヴィル・ラスカーズ’90の甘やかで芳醇な味わいと香りを、ふと思い出します。
ボルドーのサンジュリアンの素晴らしいワインも一定の熟成の後に、黒系果実や出汁の旨味、そして、香りは熟した黒系ベリー、クレーム・ド・カシス、トリュフ、出汁、きのこ、サンダルウッドなどの複雑で芳醇さを身にまとっていることがあるようです。
そんな大好きなサンジュリアンのワインと共通点があるように感じました。
下記はシャトー・レオヴィル・ラスカーズ’94の感想の記事です。
そして、その後、食事とのペアリングを楽しみ(次章)、さらに時間が経過して、抜栓から3時間程かけてフィニッシュに至りました。
この甘やかで芳醇な黒系果実と出汁の旨味や芳醇で複雑な香りが、抜栓当初とほとんど変化せず、最後まで続きました。
そのため、「うーん、なんて芳醇で美味しいんだろう!」「まさに芳醇!」「凄い芳醇な香り!」などを、フィニッシュ間際まで連発していました。
美味しくて、あっという間に飲んでしまいましたが、抜栓直後とフィニッシュ時に変化がないということは、きっと、まだまだポテンシャルを出し切れてない?と言うことでしょうね。
いつも早く飲み切ってしまうので、心残りがありますが、まだ謎を残しているような神秘性が、このワインの素晴らしい美味しさを永遠に記憶に残すことに繋がるような気もしています。
とは言いつつも、せめて抜栓2日目用に一杯位は残しておきたかったなぁ。
甘やかで芳醇な味わいと香りの、ため息の出る素晴らしいワインでした!
フェヴレのマジ・シャンベルタン・グラン・クリュ2005でした。
フェヴレのマジ・シャンベルタン ブルゴーニュの特急畑に合わせた料理
・ブッツ パテ・ド・カンパーニュ:ブッツ・デリカテッセン。600円台~。
・カプレーゼ、チキンのトマトスープ
ワインとのペアリングは成城石井で買ったパテ・ド・カンパーニュを合わせました。脂っこさは多少あるものの、豚肉とレバーの旨味がしっかりとしたパテ・ド・カンパーニュです。
ワインはもともとビロードのようなエレガントなボディでしたが、パテを合わせることで、さらに滑らかさを増しているように感じ、また、芳醇な香りや味わいを格段に引き立てます。少し感じたパテの脂っこさは、ワインの芳醇さが上手くこなしてくれます。
ワインとパテの良さを全く消さないで、逆に引き立ててくれています。びっくりする程ペアリングして、思わず「美味しい!」と、また、大きめの声が出てしまいました(笑)。
ひょっとすると、フェヴレのブルゴーニュの特級畑であるマジ・シャンベルタンのポテンシャルだからこそなのかもしれません。
チキンのトマトスープは、オレガノ、タイム、ローズマリー、塩胡椒、トマト缶を使って、野菜とチキンの胸肉を煮込んだもの。ハーブの香りや味わい、鶏の出汁がトマトスープによく出ていて美味しい。
トマトの控えめな酸味が刺激になり、出汁やハーブもブルゴーニュにマッチして美味しいです。若い酸味のあるピノノワールも
生バジルがあったので、モッツァレラチーズとトマト、黒胡椒とオリーヴオイルを使って、カプレーゼにしました。どんなワインにも合いますよね。
チーズは当然として、トマト、黒胡椒とオリーヴオイルはブルゴーニュにもよく合います。
フェヴレのマジ・シャンベルタン ブルゴーニュの特急畑の基礎情報
・ワイン名:マジ・シャンベルタン・グラン・クリュ2005
・生産者:フェヴレ
・生産地:フランス>ブルゴーニュ>コート・ド・ニュイ>ジュヴレ・シャンベルタン
・葡萄品種:ピノノワール
・原産地呼称等:ACマジ・シャンベルタン
・気候や土壌:粘土石灰質
・栽培・醸造法等:古木(植樹37年、59年、79年)。リュット・レゾネ(減農薬農法)、手摘み。100%除梗、小樽で15~30度で10日間発酵、培養酵母使用、新樽率65%の樽熟成で16~18ヶ月、マロラクティック発酵あり、瓶詰め時濾過あり。
・抜栓時期:2021.08.
・インポーター:ラック・コーポレーション
・参考価格(ネットショップ):27,000円台~
・購入先:エノテカオンライン
2017年に26,000円台で購入。
ブルゴーニュのシャンベルタン関連のおすすめ記事
記念日ということで、フェヴレのマジ・シャンベルタンを今回抜栓しましたが、庶民はブルゴーニュの特急畑を頻繁には抜栓することが難しいです。
しかし、村名クラスのジュヴレ・シャンベルタンならば、プティ・記念日あたりに抜栓できるものもあります。
4700円台~11,000円台位で買える、いろんな生産者のジュヴレ・シャンベルタンの感想を記事にしていますので、参考になれば幸いです。
ジュヴレ・シャンベルタン2012/ドメーヌ・ドルーアン・ラローズ
4700円台~。ブラックチェリー、赤系ベリー、ミント、シナモン、薔薇の花や香水などエレガントな香りで、非常に複雑で多様な香りがどんどん変化しながら現れてきます。口に含むと、レッドチェリー、フランボワーズ、レッドプラムなど少し熟した赤い果実の柔らかい酸味や、ジューシーな果実の旨味をたっぷり感じることができます。
ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2011 ロシニョール・トラペ
7000円位~。凝縮感もあるフレッシュな黒系果実、そして、赤系果実、豊富なスパイスの香り。時間と共に、バラなどの花の香りが加わる。口に含むと、香りからの想像に反し、繊細なボディ、酸味が少し強調されている。果実味は豊富で、赤い果実と黒い果実の両方を味わっているような印象。
ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2012/ドメーヌ・フィリップ・シャルロパン
9900円台~。少し熟した、フレッシュさも残るストロベリーなどの赤い果実、旨味たっぷりの出汁、スミレの花、バニラ、鉛筆の芯やクラッシュドロック、清涼感のあるスパイスなどの素晴らしい香り。口に含むと、フレッシュさも残す程よく熟したストロベリーなどの赤系果実、清涼感のあるスパイス、出汁、クラッシュドロックや豊富なミネラルなどの味わい。
ジュヴレ・シャンベルタン・レ・スーヴレ2013/ドメーヌ・ロベール・グロフィエ
11,000円位~。赤い果実や黒い果実、花の魅了される複雑な香り。口に含むと、赤系・黒系果実がいっぱいに詰まった印象。軽い酸味を伴う瑞々しくジューシーな果実の味わいの一方、濃すぎない一定の果実の凝縮感があり、複雑でありながらバランスが取れている。
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